質問主意書

第126回国会(常会)

答弁書


答弁書第一四号

内閣参質一二六第一四号

  平成五年七月二十三日

内閣総理大臣 宮澤 喜一   


       参議院議長 原 文兵衛 殿

参議院議員翫正敏君提出教範類の「対国民秘」扱いに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員翫正敏君提出教範類の「対国民秘」扱いに関する質問に対する答弁書

一から四までについて

 教範類は、自衛隊の行動及び教育訓練を適切かつ有効に実施するため、部隊の指揮運用、隊員の動作等に関する教育訓練の準拠を示した部内資料として位置付けられているものであるが、従前においては、部内に周知せしめるべき文書を集録して発行する陸上自衛隊公報に教範類の改正部分等を掲載することにより、教範類の隊員への周知徹底を図っていた。
 また、部外からの教範類の貸出し等の要求があった場合には、貸出し等に応ずることもあった。
 かかるところ、昭和五十五年に発生したいわゆる宮永・コズロフ事件を契機として、教範類を始め教育訓練関係の部内資料の取扱いについて見直しを行った結果、先に述べた教範類の性格から、その内容を明らかにすることが自衛隊の能力及び行動要領等を明らかにすることにつながり、防衛庁の所掌事務の遂行に支障を生ずるおそれがあるとの判断に至ったため、同年以降、教範類の貸出し等を差し控えている。