質問主意書

第125回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第四号

内閣参質一二五第四号

  平成四年十二月二十五日

内閣総理大臣 宮澤 喜一   


       参議院議長 原 文兵衛 殿

参議院議員翫正敏君提出シーレーン防衛に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員翫正敏君提出シーレーン防衛に関する質問に対する答弁書

一について

 我が国は、海上防衛力の整備を、我が国周辺数百海里、航路帯を設ける場合にはおおむね千海里程度の海域において、自衛の範囲内で海上交通の安全を確保し得ることを目標に進めている。有事における航路帯の設定は、事態の様相等に応じて行われるべき性格のものであり、その海域、幅、起点等について、あらかじめ固定的に申し上げられる性格のものではない。なお、千海里以遠の海上交通保護については、一般に米軍に期待することとしている。

二について

 我が国は、一についてにおいて述べた考え方に従い、海上防衛力の整備を進めているところであるが、我が国に対する軍事的脅威に直接対抗することを目的とし、あるいは特定の国を対象として防衛力の整備を行っているものではない。

三について

 有事における海上輸送の実施体制の在り方については、事態の様相等により千差万別であって、一概には言えない。

四について

 シーレーン防衛は、港湾・海峡の防備、哨戒、護衛等各種作戦の組合せによる累積効果によって、海上交通の安全を確保することを目的とするものであるが、有事の際、実際にいかなる作戦を行うかについては、事態の様相等により千差万別であって、一概には言えない。

五の1について

 シーレーン防衛共同研究は、昭和六十一年に終了しており、その見直しは行っていない。また、見直しを行う予定はない。

五の2について

 現在、シーレーン防衛共同研究を見直す必要があるとは考えていない。