質問主意書

第121回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一四号

国連総会決議三七六(V)の解釈の根拠に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成三年十月三日

翫 正敏   


       参議院議長 土屋 義彦 殿


   国連総会決議三七六(V)の解釈の根拠に関する質問主意書

 私が先に提出した「国連総会決議三七六(V)に関する質問」に対する政府答弁書(九一年十月一日)によると、国連総会決議三七六は「『国境線を越えた地上軍の進撃について』直接明示されたところはないものと考える」とある。しかしながら、同質問に当たっては「その理由・根拠を明らかにされたい」とあり、また安保理決議の解釈に関する従来における政府の答弁は、その理由・根拠について一応の明示を行っている(九一年三月一日「国連安全保障理事会決議六七八の有権的解釈」に関する政府答弁)ことをかんがみると、今回の政府答弁は答弁回避と考えざるを得ない。また政府が武力行使容認決議と解釈する国連安保理決議六七八も武力行使について直接言及されたところはない(政府答弁ではその根拠を安保理でのベーカー米国務長官発言に置いている)。よって政府の見解を明らかにするために以下質問する。

一 国連総会決議三七六(V)が「『国境線を越えた地上軍の進撃について』直接明示したものではないと考える」理由・根拠を明らかにされたい。
二 政府は同決議は何について定めた決議と理解しているか明らかにされたい。

  右質問する。