質問主意書

第114回国会(常会)

質問主意書


質問第二二号

盲・聾・養護学校のプール、体育館の設置に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によって提出する。

  平成元年六月二十日

吉川 春子   


       参議院議長 土屋 義彦 殿


   盲・聾・養護学校のプール、体育館の設置に関する質問主意書

 盲・聾・養護学校のプール、体育館は、障害児の健康・発達を維持、保障していくために、障害児にとっては、健常児にもまして重要な役割を担っていることは論を待たないところである。
 しかるにそれぞれの設置は、十分とはいえない。千九百八十八年五月一日現在の設置率は、プールについては、小学校の設置校は全体の七十八・一%、中学校六十七・六%に対し、盲学校六十五・七%、聾学校六十四・五%、養護学校四十一・〇%という状況である。
 また、体育館については、小学校の設置校は全体の九十四・六%、中学校九十六・〇%に対し、盲学校九十七・〇%、聾学校九十五・二%、養護学校八十・一%となっている。
 千九百八十一年十一月十一日の本院行財政改革に関する特別委員会審議以来、障害児学校のプール、体育館については、各県からの補助申請の優先採択ということになっている。
 ところが、千九百八十九年五月一日現在、秋田県教育委員会は障害児学校にプールを一箇所造る予算を計上しているが、島根県の盲・聾・養護学校にはいまだに一校もプールが設置されていないばかりか予算も計上していない。
 これでは、障害児をもつ父母や教師の願いに背くばかりか、文部省の方針に沿ったものとはいえない。
 そこで、次のとおり質問する。

一 養護学校のプール、体育館設置について文部省はどのような指導をしているのか。特に、未設置校を解消するための期間を限った設置計画を立て、促進を図ることが必要であると思うがどうか。

二 盲・聾・養護学校にプールが設置されていないか、若しくは極めて少ない県に対しては特別な指導が求められると思うがどうか。

三 未設置校が多く残されている主な原因のひとつは、プール、体育館に対する国の補助率が低いことにある。したがって、補助率を大幅に引き上げることが求められていると思うがどうか。

  右質問する。