質問主意書

第113回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第六号

内閣参質一一三第六号

  昭和六十三年九月六日

内閣総理大臣 竹下 登   


       参議院議長 藤田 正明 殿

参議院議員木本平八郎君提出国立難病研究所(仮称)設置等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員木本平八郎君提出国立難病研究所(仮称)設置等に関する質問に対する答弁書

一について

 人口の高齢化等に伴い、慢性疾患等の患者数及び医療費は増大しており、これが国民医療費増大の一つの要因になつていると認識している。

二について

 疾病予防を図るとともに国民が健やかな生活を営み、社会を活力あるものとしていくためには生涯を通じた健康づくりが重要であると認識しており、老人保健法(昭和五十七年法律第八十号)に基づく保健事業の推進、食生活の改善、運動習慣の普及等の施策に積極的に取り組んでいるところである。

三について

 人の健康に害を及ぼすおそれのない医業類似行為については、最高裁判所大法廷判決(昭和三十五年一月二十七日)に基づき、取締りの対象とならないこととなつており、個々にみて人の健康に害を及ぼすおそれがあると判断される医業類似行為については、現に取締りを行つているところである。

四及び五について

 医業類似行為の医学的効果については、従来から調査研究を行つてきたところであり、一部の難病については、東洋医学的手法の治療効果について研究を行つているところであるが、御指摘のような国立の研究所の設置は考えていない。

六について

 医行為は、治療の目的を達する可能性のあるものであれば、一般に応用されていない療法であつても、主治の医師の判断により治療方法として採用することができることとされており、内外を問わず疾病に効果的な治療法の開発、研究がより一層進められることを期待しているところである。