質問主意書

第112回国会(常会)

質問主意書


質問第一六号

身体障害者の生活環境整備等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十三年五月二十四日

上田 耕一郎   


       参議院議長 藤田 正明 殿


   身体障害者の生活環境整備等に関する質問主意書

一 一九八二年三月の国際障害者年推進本部(総理府)の「障害者対策に関する長期計画」では、身体障害者に対する生活環境改善のために、(1)住宅、公共建築物の施設に関して、障害者向けの公的住宅の整備促進、既存住宅の障害者向け改造の促進等を、(2)移動、交通対策に関して、身体障害者のためにリフトバス、改造自動車等の特別手段、ガイドヘルパーの派遣等のサービス等を掲げている。

(一) 政府としてこの長期計画以降、身体障害者のための公共住宅の確保、公共建築物等の施策についてどの程度の予算で、どのような施策を行つており、今後どう推進していく計画なのか具体的に示されたい。
(二) 私が一九八六年三月二十七日の参議院建設委員会でリフトバスを路線バスに導入するよう求めた際、当時の植村武雄運輸省地域交通局自動車業務課長は「前向きに検討いたしますけれど、お時間をちようだいいたしたい」と答弁した。
 リフトバスを路線バスに導入することについて、その後どのように検討されたのか。また、いつ頃をめどに導入に踏み切るのか明らかにされたい。

二 今、身体障害者の内部障害者の人達には、日本道路公団、JR各社等が行つている身体障害者に対する優遇措置を内部障害者にも拡大してほしいという切実な要望がある。政府は、内部障害者に対しても優遇措置が実現するよう努力し、必要な措置を講ずるべきと考えるがどうか。

三 運輸省の資料によると、定期航空路線が就航する空港のうち、二十一空港は、障害者用トイレが未設置である。政府は、この二十一空港の障害者用トイレの設置のため必要な措置を講ずるべきと考えるがどうか。(二十一空港名は、礼文、奥尻、中標津、紋別、三宅島、松本、隠岐、岡山、福江、壱岐、屋久島、奄美、沖永良部、与論、粟国、久米島、南大島、北大島、下地島、多良間、波照間)

  右質問する。