日米防衛協力の進捗状況に関する質問に対する答弁書：答弁本文：参議院

第109回国会（臨時会）

答弁書

答弁書第一六号

内閣参質一〇九第一六号

　　昭和六十二年十月十三日

内閣総理大臣　中曽根　康弘　　　

　　　　　　　参議院議長　藤田　正明　殿

参議院議員志苫裕君提出日米防衛協力の進捗状況に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

　　　参議院議員志苫裕君提出日米防衛協力の進捗状況に関する質問に対する答弁書

一の１から３までについて

（１）　「日米防衛協力のための指針」に基づく共同作戦計画の研究については、昭和五十三年十二月十五日の「日米防衛協力に関する研究作業の実施に関する長官指示」に基づき、作業を開始した。
　研究に当たつては、我が国に対する侵略の一つの態様を想定して作業を行い、昭和五十九年十二月二十六日に、研究内容の確認のため、統合幕僚会議議長と在日米軍司令官との間でサインを行い、一応の区切りがついたところであり、現在見直し作業を行つている。
　また、新たな研究の進め方については、現在、日米間で協議を行つているところである。
（２）　シーレーン防衛共同研究については、昭和五十八年三月十二日の第九回日米防衛協力小委員会において、研究の前提条件等の基本的な枠組みの確認が行われ、研究作業に着手した。
　昭和六十一年十二月二十四日に、研究内容の確認のため、統合幕僚会議議長と在日米軍司令官との間でサインを行い、研究作業が終了した。

一の４について

（１）　共同作戦計画の研究は、日本に武力攻撃がなされた場合の脅威の分析、日米の対処兵力の見積り等を行つた上で、日米の共同作戦要領の検討を行つているものであるが、その内容については、事柄の性質上、答弁することを差し控えたい。
（２）　シーレーン防衛共同研究も、日本に武力攻撃がなされた場合の脅威の分析、日米の対処兵力の見積り等を行つた上で、日米が共同して哨戒、護衛等各種作戦を行い、その累積効果によつて海上交通の安全を確保することとし、日米の部隊の作戦能力の検証を行つたものであるが、その内容については、事柄の性質上、答弁することを差し控えたい。

二について

　昭和五十年度以降において実施した日米共同訓練は、別表一のとおりである。

三について

　昭和五十年度以降において陸上自衛隊が米軍との間に実施した隊付訓練及び隊付見学は別表二のとおりである。

四について

　昭和五十年度以降において実施した米国派遣訓練は、別表三のとおりである。

五について

　留学以外の目的で米軍の部隊、機関等に出張している自衛隊員は、別表四のとおりである。

六について

　留学以外の目的で自衛隊の部隊又は機関が所在する施設において、現在勤務している米軍人は、別表五のとおりである。

七について

　昭和五十年度以降において防衛庁から外国に留学している隊員は、別表六のとおりである。

八について

　昭和五十年度以降において外国からの防衛庁の機関への留学生は、別表七のとおりである。

九について

　昭和五十年度以降において提供し、又は返還された日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定（昭和三十五年条約第七号。以下「日米地位協定」という。）第二条第四項（ｂ）の適用ある施設及び区域の名称等は、別表八のとおりである。

十について

　日米地位協定第二十五条に基づく合同委員会の下で設立された分科委員会等は、別表九のとおりである。