第109回国会(臨時会)
答弁書第一〇号
内閣参質一〇九第一〇号 昭和六十二年九月二十五日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員木本平八郎君提出成田・羽田両空港へのアクセス整備に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員木本平八郎君提出成田・羽田両空港へのアクセス整備に関する質問に対する答弁書 一の(一)について 北総開発鉄道株式会社の北総線京成高砂・新鎌ケ谷間の建設工事については、昭和五十八年一月三十一日に運輸大臣が日本鉄道建設公団に対し工事実施計画の指示を行い、同年二月二十三日に同公団が工事に着手したところであるが、東京都内において用地買収が難航していると聞いている。
一の(二)について 新東京国際空港と都心等との間のバスの運賃は、同区間におけるバスの輸送人員の実績、その伸び率等を基礎として算出した輸送需要を前提として、人件費、燃料費等の適正な原価に適正な利潤を含めたものとなるように決定されたものである。 一の(三)について 京成電鉄株式会社の成田空港駅の位置については、新東京国際空港の第一旅客ターミナルと今後建設が予定されている第二旅客ターミナルの中間に位置するものとして、同会社の判断に基づき設定されたものである。
一の(四)について 御指摘のアクセス構想については、京成電鉄株式会社による第一旅客ターミナルへの乗り入れが困難であること等の理由により、その実現は困難であると考えられる。 一の(五)について 御指摘の成田新幹線の成田空港駅の駅舎を有効利用することについては、今後検討すべき問題であると考えている。
一の(六)について 新東京国際空港と東京国際空港との間のアクセスについては、現状で特に問題があるとは考えていない。 二について 東京国際空港の沖合展開に伴う鉄道アクセスについては、当面の輸送需要の動向にかんがみ、東京モノレール株式会社及び京浜急行電鉄株式会社により同時にターミナル地区へ乗り入れるための投資が並行して行われることによる利用者の過大な負担を避ける必要があること等を考慮して、当面、東京モノレール株式会社の羽田線を同地区まで延伸するとともに、京浜急行電鉄株式会社の空港線を羽田線に接続する地点まで延伸することとしている。
三及び四について 新東京国際空港及び東京国際空港へのアクセスについては、利用者の利便の向上を図るとともに、複数の事業者により投資が並行して行われることによる利用者の過大な負担を避けるため、輸送需要の動向等を踏まえ、効率的なアクセス整備に努めているところである。 |