第107回国会(臨時会)
質問第一三号
自衛隊のミサイル暴発事故を契機とする「防弾堤」建設に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和六十一年十一月二十七日 喜屋武 眞榮
自衛隊のミサイル暴発事故を契機とする「防弾堤」建設に関する質問主意書 最近、自衛隊において、事故が頻発し、あまつさえ、公私混同に類する「綱紀」の弛緩の事例が見られたことはゆゆしい問題である。これらのこととも関連して、以下の質問をする。 一 報道によれば、去る九月四日に航空自衛隊の茨城県百里基地で起こつた空対空ミサイル・サイドワインダーの暴発事故をきつかけに、いわゆる「軍民共用」空港である北海道の千歳飛行場には、右の事故の直後に「防弾堤」が建設されたということであるが、それは事実か。 二 一で質問したことが事実だとすれば、その建設の理由と目的は何か。 三 その「防弾堤」の建設によつて、千歳飛行場で離着陸する民間旅客機と乗客の生命・身体の安全の確保は、その後、将来起こり得る自衛隊の同種の事故に対して、万全の体制になつたと解してよいか。 四 いわゆる「軍民共用」空港は、千歳飛行場のほかにも、いくつか存在する。防衛庁が設置・管理する自衛隊の飛行場に民間機が乗り入れているものと運輸大臣が設置・管理する民間空港を自衛隊が間借りする形のものとが存在することは周知のとおりである。
五 いわゆる「軍民共用」空港中、「防弾堤」が建設されていない各空港については、それぞれ、建設されていない理由を明らかにするとともに、これらの空港が、将来起こり得る自衛隊の同種の事故に対して、安全であると言える理由をも併せて明確にされたい。 六 運輸大臣が設置・管理する民間空港たる那覇空港は、沖縄の復帰の時点から約半年後に、陸・海・空三自衛隊が共用する、いわゆる「軍民共用」空港となつて今日に及んでいるが、その間、他の「軍民共用」空港に比べて、事故が多発している事実は、注目を要する。
右質問する。 |