第104回国会(常会)
質問第一号
衆議院議員の定数に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和六十年十二月二十四日 黒柳 明
衆議院議員の定数に関する質問主意書 総理は総理ご就任後、戦後の見直しを強調されて今日に至つているが、衆議院の定数問題に関しては戦後の諸情勢の変化にもかかわらず、その見直しについては全く行われなかつた。そのために、遂に憲法違反の事態をまねくに至つた。このような現状に対し前国会より総理なりにご努力はあつたと思われるが、その成果は見るべきものが何もなかつた。
一 まず、前国会のご努力にもかかわらず、定数是正問題について、その成果に見るべきものがなかつたことについての反省があれば伺いたい。 二 今後、通常国会で成案を得る決意なのかどうか、衆議院議長見解を踏まえたうえで総理の考えを伺いたい。 三 その際、従来の方法を踏襲して、議員自らの合議によつてその定数等を決定することについては、国内的にも反対意見があり、欧米においては外部有識者等によつてこの種の問題に対処する制度をとつている国もあるが、総理として、この第三者機関設置で議員定数の問題を自動的に解決していく制度について、どういう見解を持つているか伺いたい。 四 前国会で定数是正の成果が得られなかつた最大の原因は、二人区の問題であつた。今国会においても同じく二人区増設によつて問題の解決を図ろうとする意見があるが、前国会の轍を踏まないためにも、総理は二人区増設には反対すべきと思うがどうか。 五 小選挙区に対しては衆議院議長の見解にも示されているが、総理は二人区は小選挙区と解するのかどうか明らかにされたい。 右質問する。 |