質問主意書

第103回国会(臨時会)

質問主意書


質問第五号

自衛隊の統合運用等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十年十月十四日

秦 豊   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   自衛隊の統合運用等に関する質問主意書

 政府のめざす日米共同作戦強化の路線からすれば、自衛隊の統合運用は必須の前提であろうが、それに関連して質問する。

一 政府は、陸・海・空三自衛隊の統合運用の現状に満足しているのか。

二 三自衛隊間の統合運用を一層又は格段に強化すべきであるとの考えか。

三 そのためには、どのような具体的な方策を考えているのか。

四 将来方向として、統合幕僚会議を自衛隊の指揮命令系統に組み入れる考えは持つているのか。それとも、恒久的にその必要はないとの考えか。

五 現在の統幕議長は、単なるコーディネーターにすぎないが、この統幕議長のあり方を改変する考えはないのか。それとも、恒久的に現行のあり方と運営で、有事の際にも全く支障はあり得ないとの考えか。

六 政府は、自衛隊法と防衛庁設置法は恒久的に改変を要さずとの認識に立つているのか。

七 わが国の防衛力整備の理念と限界は、あくまで日本有事に備えた大綱水準の戦力と専守防衛を基本とすべきであつて、いやしくも一面的な対ソ認識の一致や、対ソ世界戦略への同盟国としての応分の貢献とか役割分担の達成をめざすものであつてはならないと考えるが、政府の見解を伺いたい。

八 ところで、わが国の自衛隊は、今なお、国際慣行上の通説たる「軍隊」ではないのか。政府の解釈と認識を改めて聞きたい。

  右質問する。