答弁書第一号
内閣参質一〇二第一号
昭和五十九年十二月十一日
内閣総理大臣 中 曽 根 康 弘
参議院議長 木 村 睦 男 殿
参議院議員上田耕一郎君提出米原子力空母「カールビンソン」寄港に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
参議院議員上田耕一郎君提出米原子力空母「カールビンソン」寄港に関する質問に対する答弁書
一から五まで、七及び八について
米国の原子力空母カール・ビンソンは、乗組員の休養とレクリエーションのため、十二月十日から十二日までの間横須賀に寄港する予定であると承知している。
日米安保条約上、いかなる核兵器の我が国への持込みも事前協議の対象であり、核兵器の持込みについての事前協議が行われた場合には、政府としては、常にこれを拒否する所存である。したがつて、政府としては、非核三原則を堅持するとの我が国の立場は十分確保されると考えている。また、米国政府は、日米安保条約及びその関連取極に基づく義務を誠実に履行してきており、今後とも引き続き履行する旨保証している。政府としては、カール・ビンソンの本邦寄港については、日米安保条約及びその関連取極に従つて対処する所存である。
米軍の船舶及び航空機は、日米安保条約及びその関連取極に従い、我が国の港又は飛行場並びに米軍が使用している施設及び区域に出入することができることとなつているが、今回のカール・ビンソンの横須賀寄港中その艦載機は原則として同艦にとどまる予定であると承知している。
なお、政府としては、米側がカール・ビンソン又はエンタープライズの乗組員の家族を、乗組員家族海外居住計画に基づき、我が国に居住させる計画を有しているとは承知していない。
六について
報道で述べられているような事実はない。
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