質問主意書

第102回国会(常会)

質問主意書


質問第五八号

次期支援戦闘機(FSX)国産化構想等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十年六月二十五日

黒柳 明   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   次期支援戦闘機(FSX)国産化構想等についての質問主意書

 FSXについては防衛庁技術研究本部が四月一日、「国産開発可能」との中間報告を提出しているが、先ごろ米国務当局は「FSXの国産化は、米軍戦闘機との互換性上問題がある」との見解を明らかにしたようである。
 この次期支援戦闘機国産化問題は、将来わが国の防衛上重要な問題があるので、若干の質問をする。

一 次期支援戦闘機(FSX)については、「国産化又は外国機導入について」は白紙と理解しているが、今後の次期支援戦闘機購入についてのスケジュールを明らかにされたい。

二 次期支援戦闘機購入について米国務・情報両当局は、「FSX」の国産化は、米軍戦闘機との互換性上問題がある」との見解を明らかにしたようであるが、FSXを国産化した場合に、米側が指摘する互換性の問題については、クリア出来るのかどうか。

三 また、米当局には「国産FSXが百機生産で一機あたり八十億円という見積りは低過ぎる」との指摘があり、米国の試算によると一機あたり百億円はかかるとのことであるが、次期支援戦闘機について防衛庁技術研究本部で「国産可能」との中間報告が出されていることでもあり、この価格問題についての見解を明らかにされたい。

四 米当局は、FSX問題については「あくまで防衛的観点からの提起で、日米の貿易不均衡問題とはからませない」とのことであるが、今年の米国対日貿易赤字は史上最高になる勢いであり、このような情勢での米国の指摘は無視できないと思うが、この点はどう考えるか。

  右質問する。