質問主意書

第102回国会(常会)

質問主意書


質問第四八号

大韓航空機事件についての様々な疑問に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十年六月二十二日

秦 豊   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   大韓航空機事件についての様々な疑問に関する質問主意書

 国民各層の中から、昭和五十八年九月一日の大韓航空機事件に関し、昨今ますます批判や疑問の声が高まつている。そこで、左記の点をまとめて質問致したい。

一 航空自衛隊のレーダーが大韓機から「1300」なる応答電波を初めて受信した時の正確な時刻、その時の同機の正確な緯度・経度、その地点までの網走レーダー及び稚内レーダーからの正確な各水平直線距離(キロメートル)を明らかにされたい。

二 航空自衛隊のレーダーから大韓機のトランスポンダー・コード「1300」が消滅した時の正確な時刻、その時の同機の正確な緯度・経度、その地点までの網走レーダー及び稚内レーダーからの正確な各水平直線距離(キロメートル)はどうか。

三 大韓機から「1300」の応答電波を受信したのは、稚内レーダーである旨のICAO事務局長最終報告は、虚偽の報告と理解してよいか。

四 大韓機から「1300」の応答電波を受信していた事実は、自衛隊のSSR(二次監視レーダー)から、当時いかなるモードの質問電波が大韓機に対して発せられていたことを意味するのであるか。

五 航空自衛隊のレーダーから大韓機の機影(ミサイル被弾後落下中のもの)が最終的に消滅した時の正確な時刻、その時の同機の正確な緯度・経度、その位置までの網走レーダー及び稚内レーダーからの正確な水平直線距離(キロメートル)はどうか。

六 稚内、網走、根室の各レーダーのうち、レーダーの設置場所が基地外の上空又は海上等から容易に目撃可能で、すでにその写真等が市販の刊行物等に公表されているなど、設置場所が秘密とは言い難くなつている各レーダーの海抜高度(メートル)はどうか。

七 事件当日の午前三時前後、稚内、網走、根室の各市の上空には、気象庁の高層観測データによる限り、航空自衛隊のレーダー探知の障害となる性格の「逆転層」は存在しなかつたと認識しているが、政府の認識はどうか。

八 昭和四十三年七月一日午前八時十二分頃、北部防空管制指令所(三沢)の長たる地位にあつた者、同所内で右時刻当時シーボード航空八六三一DC8型機をふくむ根室レーダー覆域内の航空機の識別業務を直接指揮監督する地位にあつた者および同機に対する警告を命じた者の各職名、階級、氏名を明らかにされたい。

九 昭和四十三年七月一日午前八時二十分頃、根室の防空監視所の長たる地位にあつた者および同所内で右時刻頃、日本の防空識別圏のはるか彼方を、高度約二万一千フィートでソ連領空方面に飛行中のシーボード航空八六三一DC8型機に対し、国際緊急周波数一二一・五メガヘルツの無線通信で「そのまま行くとソ連領にはいるから、針路を南にとれ」との警告業務を直接担当した者(もしくは、そのチームの長たる地位にあつた者)の当時および現在の職名、階級、氏名を明らかにされたい。

十 昭和四十三年七月一日午前八時頃から同八時半頃にかけて、東京国際対空通信局において、シーボード航空八六三一DC8型機の管制業務に従事していた管制通信官(もしくは、それらの業務を直接担当したチームの長たる地位にあつた者)の当時および現在の職名、氏名を明らかにされたい。

十一 大韓機に対しミサイルを発射したソ連要撃機について、航空自衛隊の森繁弘空幕長は、「スホイ15とみるのは誤りで、ミグ23である」との見解を公表しているが、航空自衛隊の右の見解は今日においても訂正されていないものと理解してよいか。

十二 政府はソ連政府がソ連レーダー記録に基づいて、事件当日午前三時二分頃、大韓機が右に大きく旋回したと主張している点について、何か反論の用意があるか。

十三 事件直後、日米両国政府が国連安保理事会に対し共同公表したソ連要撃機の交信傍受記録の午前三時九分の通信には、大韓機が左に大きく旋回した事実が認められる。これは、ソ連政府が公表している大韓機の左旋回(二回目の大きな旋回)の航跡図とも符合しているが、政府は、「午前三時九分の左旋回」について、どのように認識しているか。また、右に述べたことは、自衛隊関係者には周知の事実だと言われるがどうか。

十四 日米両国政府が共同で国連安保理事会に出したソ連要撃機の交信傍受記録(英文)およびオーディオカセットテープの内容は、すべて日本政府が提供した録音テープによるものである旨、当時公表されたが、今日においてもそのように理解してよいのか。

十五 中曽根首相は、国連、ICAO(国際民間航空機関)等の国際機関及び国際的な報道機関に対し、大韓機事件の真相解明のための最重要資料として、(1)日本政府が所有する録音テープを原資料とするソ連機の交信録、(2)日本政府が所有するレーダーのビデオテープを原資料とする大韓機とソ連要撃機のレーダー記録、(3)日本政府が所有する航空管制当局の録音テープを原資料とする大韓航空〇〇七便、同〇一五便の交信録を公表させて、国際世論の本事件に対する認識に決定的影響を与えたが、首相は証拠提供者としての日本政府の国際的責任において、前記三件の原資料をいかなる配慮のもとに保全しているか。

十六 日米両国政府が共同で国連安保理に提出したソ連機の交信録(英文)には、各通信ごとに「ソ連地上局名」が明記されているのに、その後政府が日本国民に公表した交信録(日本文)からは「ソ連地上局名」を削除した理由は何か。

十七 米政府が公表したソ連機の交信録のロシア語原文には、各通信ごとに「ソ連地上局名」が明記されているのに、日本政府が事件後一年半も経過した昭和六十年二月末に公表した同交信録のロシア語原文には「ソ連地上局名」が記載されていない理由は何か。「ソ連地上局名」も記載した完全な交信録の公表を求めたい。

十八 日米両国政府が、国連安保理事会に出席した各国政府代表の中で希望する者に配布したソ連機の交信のオーディオカセットテープには、各通信の時刻を客観的に特定する尺度となる「標準電波」が収録されていないというのは事実か。

十九 政府は、昭和六十年六月十日午後八時から同時四十五分に至る間、NHKテレビがNHK特集「見えないたたかい・いま、日本の空で何が・電波情報戦」において、長崎県の五島列島・福江市の「地上局」と同所の上空を飛行する小型飛行機との間の交信を、約百七十キロメートル離れた福岡県久留米市のアマチュア無線家(隈元尭氏)が正確に傍受する実験の様子を放送した事実を承知しているか。

二十 政府は、右の実験で福江市の「地上局」の実体は市販されているトリオ無線のIC21携帯用無線機(市価二万円程度)で、微弱電波の傍受を目的とする実験のため、同無線機の出力を二ワットの方ではなく、〇・一ワットの方を特に採用していたにもかかわらず、約百七十キロメートル離れた、総額数百万円以下の傍受施設ですべて明瞭に傍受出来た事実を承知しているか。

二十一 政府は、右実験がおこなわれた時期は「電波がとばない」とされる季節で、実験結果は決して異例でないとの認識に基づき、アマチュア無線家が整備出来る水準の傍受施設によつても、サハリン、朝鮮半島の地上の微弱通信の傍受も十分可能である旨の結論が、NHKの番組製作者によつて放送された事実を承知しているか。

二十二 陸幕の東千歳通信所の巨大な通信傍受施設や稚内にある同通信所の分遣隊の巨大な通信傍受施設が、宗谷海峡をへだてるだけの、サハリン南部における、ソ連地上局側の通信を傍受することが出来ず、上空の要撃機から地上局への通信のみ傍受することが出来た旨の政府の公表事実は、当時から、軍事技術専門家、通信技術専門家たちの失笑をかつてきたものであるが、この際政府は、ソ連地上局側の通信傍受の事実を認めるべきではないか。

二十三 政府が公表したとおり、自衛隊レーダーは、事件当日の午前三時十二分以前の大韓機を捕捉することが出来ず、また自衛隊の巨大な通信傍受システムが目と鼻の先のサハリン南部の地上局が上空のソ連要撃機と交信している内容すら傍受できなかつたのが事実とすれば、最高責任者たる中曽根首相をはじめ、自衛隊関係者は、「見えないレーダー」「きこえない傍受施設」のためにわが国防衛に対する国民の期待を裏切つたことになるとは考えないか。

二十四 政府は、次の二つの資料を、いつ(年月日)、誰(職・氏名)が、ICAO(国際民間航空機関)の誰(職・氏名)に提供したか、明らかにされたい。

      記

1 大韓機が高度を約二万九千フィートに下げたことを示す自衛隊レーダー・データ
2 大韓機の東京国際対空通信局への最後の通信が「ワン・ツー・ワン・ツー・デルタ」で終つていることを示す微弱通信の音声解析データ

二十五 ICAO理事会は、ICAO事務局長最終報告書(文書番号C-WP/7764)に対し、いつ(年月日)、いかなる内容の決定をしたか。

二十六 ICAO理事会は、ICAO航空委員会委員長報告書(文書番号C-WP/7809)に対し、いつ(年月日)、いかなる内容の決定をしたか。

二十七 日本政府代表はICAO理事会において、「当委員会は、事務局長最終報告書に述べられているシナリオの結論については賛成できない」との結論を表明している航空委員会委員長報告に対し、いかなる態度を表明したか。

二十八 日本政府はICAOに対し、事実調査の再開を働きかけ、ICAOによる調査活動を具体的に支援する用意があるか。

二十九 ICAO事務局長最終報告書によると、事件当日午前三時五十六分に、東京管制部(所沢)から、自衛隊及び在日米軍等に対し、航空管制当局が大韓機との無線連絡設定が出来なくなつたことを通知するとともに、自衛隊、在日米軍等に対し、大韓機の通信捜索の実施を依頼した旨の記載があるが、右時刻に、右の内容の通報が東京管制部から自衛隊、在日米軍等に対してなされたというのは事実か。

三十 事件当日「午前三時五十六分の通報」の事実を、政府が長く隠していたので特に質問をするが、右「午前三時五十六分の通報」をした運輸省側のチームの長たる者の職名、氏名及び右通報を受けた自衛隊側のチームの長たる者の職名、氏名をそれぞれ明らかにされたい。

三十一 自衛隊は、運輸省側から午前三時五十六分に行方不明の大韓機を通信捜索をしてほしい旨の依頼を受けた後、その事実は誰(職・氏名)に報告され、誰(職・氏名)の責任においていかなる捜索をしたのか。

三十二 政府は、運輸省側から事件の第一報を受けた自衛隊関係者に対し、午前三時五十六分以後の処置が適切でなかつたとして、何らかの処分をした事実があるか。

三十三 航空自衛隊のバッジ・システム(自動警戒管制組織)のコンピューターには、事件当日午前一時十四分に大韓機のコンピューター・フライトプラン(飛行実施計画)が入力されたと理解してよいか。

三十四 運輸省が、大韓機のコンピューター・フライトプランを、あらかじめ航空自衛隊のコンピューターに情報提供した法令上の根拠条文を示されたい。

三十五 上品山航空路監視レーダーの覆域は、気象条件等最良の条件下で高度三万二千フィートのボーイング747型機の場合、最大半径何キロメートルか。

三十六 横津岳航空路監視レーダーの覆域は、気象条件等最良の条件下で、高度三万二千フィートのボーイング747型機の場合、最大半径何キロメートルか。

三十七 政府はソ連要撃機が大韓機に対し、何時何分何秒頃ミサイルを発射したと認識しているか。

三十八 政府はミサイルが大韓機に何時何分何秒頃、命中したと認識しているか。

三十九 政府は大韓機の主要部分が何時何分何秒頃ミサイルによつて破壊されたと認識しているか。

四十 政府が公表している大韓機の撃墜時刻「午前三時三十八分」の意味は、同機が右時刻までボーイング747型機としての基本的な原形を維持していた意味なのか、それとも機体はそれ以前に破壊されているが、右時刻頃、空中分解後の機体部分が最終的に地上又は海上に落下・到達したという意味なのか、政府の右に言うところの「撃墜」の定義を明確にされたい。

四十一 政府は国際的に刊行されている新聞雑誌その他の出版物および独自に収集した情報等に基づいてAA3ミサイルの、(1)重量、(2)射程距離、(3)速度、(4)命中時の破壊力について、どのように認識しているか。

四十二 ボーイング747型機の後方八キロメートルの位置から発射され、赤外線追尾により同機のエンジン一基に命中爆発したAA3ミサイルが通常の場合、同機を空中分解させるに要する時間は、発射後おおむね十秒以内と理解してよいか(但し、ボーイング747型機とミサイルを発射した機の高度及び速度をともに三万二千フィート、四五〇ノットと仮定する)。

四十三 ソ連政府はICAOに提出した調査報告書において、日本時間九月一日「午前三時二十四分」に、ソ連領の「サハリン南西部のプラウダ計画住宅地区上空」で大韓機の「飛行を終了させた」と公表している(ICAO事務局長最終報告書付録F文書参照)。右は、政府が公表した撃墜時刻「午前三時三十八分」および撃墜地点「モネロン島付近」と大幅に相違しているが、政府には何か反論の用意があるか。反論があれば、その具体的根拠を明らかにされたい。

四十四 政府は事件当日午前三時二十四分現在の大韓機の位置(正確な緯度・経度)をどう認識しているか。

四十五 政府は「サハリン南西部のプラウダ計画住宅地区」の位置(正確な緯度・経度)をどう認識しているか。

四十六 政府がICAO事務局長最終報告書(昭和五十八年十二月十二日開催のICAO理事会に提出)に添付された付録F文書の内容を検討させた軍事技術専門家、航空技術専門家は、右文書に記載されたソ連政府の主張事実に対し、いかなる見解を表明したか。

四十七 政府が昭和五十八年九月の衆参両院における全会一致による真相究明要求決議を受けて以後、今日に至る間、大韓機事件の真相調査活動を委嘱した軍事技術専門家、航空技術専門家は誰々であるか。

四十八 政府は衆参両院における全会一致の決議を受けた後、今日に至る間に、事件の真相解明のための調査活動を目的として、いつ、いくらの予算措置をしたか。また、今日まで調査費用におおむねいくらの予算を執行したか、だいたいの内訳を示されたい。

四十九 政府が公表した事件当日の大韓機(KE007)及びKE015機と東京国際対空通信局(成田)、東京管制部(所沢)との交信記録は、具体的には誰(職・氏名)と誰(職・氏名)との間で交わされた通信であるのか、政府が今日までに認識しているところを明らかにされたい。
 なお、防衛庁が公表したソ連要撃機の交信傍受録では三時二十六分二十一秒に「目標は撃墜された」とあるのに、運輸省が公表した東京国際対空通信局の交信記録では、三時二十七分二十五秒頃まで「ワン・ツー・ワン・ツー・デルタ」なる通信がなされており、一部に替え玉説まで出されているナゾであるから、疑惑解明のため直接交信を担当した者を明らかにするべきであると考えるがどうか。

五十 政府は大韓機が事件当日午前三時十二分頃、高度三万二千フィートであつたものが航空管制当局の許可を求めることさえもせず、許可も受けずに、勝手に同十五分に高度二万九千フィートに下降した事実を管制指示違反と認識しているか。

五十一 政府は大韓機が右の下降をした際、同機の乗員が下降の事実に気がつかないことがあり得ると認識しているか。

五十二 政府は大韓機が高度を二万九千フィートに下げたあと、同十五分十秒の通信で、同機の高度を「三万三千フィートから三万五千フィートに上昇させたい」旨の管制承認を求めている事実、同二十分二十秒の通信で「三万三千フィートを今離脱します」と報告している事実および同二十三分五秒の通信で「三万五千フィートに達しました」と報告している事実は、すべて同機の実際の高度と大幅に差のある、虚偽の通信であつたと認識しているか。

五十三 政府は事件当時、大韓機が飛行したサハリン付近の、気象庁公表高層気象データによると、標準気圧に高度計をセットしている国際線の旅客機である大韓機の高度計は、当該地域がやや弱い高気圧のため、通常、同機の実際の高度より、約二百フィート程度低い高度(例えば、二万九千フィートを飛行時には二万八千八百フィート程度)を示していたものと認識しているか。

五十四 政府はロメオ20のルートの指示高度は、上下の間隔が二千フィートで、かつ「三万一千フィート」の上下は、「三万三千フィート」「二万九千フィート」と奇数高度を指示しているにもかかわらず、大韓機の乗員がもともと管制当局の許可が得られないことを十分知りながら「三万二千フィート」という偶数高度を無断で採用し、かつ二千フィート間隔を無視して、三千フィート幅の下降、上昇を無断でおこなつている等、当時の平穏な気象条件から全く考えられない飛行態様から、大韓機は(少なくとも、自衛隊レーダー・データが公表された午前三時十二分から同二十九分の間は)、航空管制当局に対しては意図的に虚偽の報告をしながら、乗員の何らかの目的意思に基づく人為的操作による操縦によつて、故意に管制指示違反の飛行をしていた事実を明確に認識しているか。

五十五 政府は大韓機が我が国の航空管制当局に対し、故意に虚偽の報告をしつつ、管制指示違反飛行をしていた事実が国際的に明白になつた現段階で、大韓航空に対し、なんらかの処置をとるべきであると考えるがどうか。

五十六 堀川和洋陸幕調査部調査第二課別室長(当時)は、カムチャッカ半島で領空侵犯機に対しソ連要撃機が緊急発進した旨の、カムチャッカ半島のソ連防空軍とハバロフスクのソ連極東軍管区司令部間の通信傍受情報を、事件当日、何時何分に受けとつたか。

五十七 陸幕長、防衛局長、内閣調査室長らは、ハバロフスクのソ連極東軍管区司令部とカムチャッカ、サハリンのソ連防空軍との間の通信傍受に基づき、「何者かがカムチャッカ半島のソ連領空を侵犯した」事実を、それぞれ事件当日の何時何分に知つたか。

五十八 事件当日午前三時までに、北部航空方面隊司令官、北部航空警戒管制団司令、第十八警戒群司令、第二十六警戒群司令、第二十八警戒群司令らは、カムチャッカ半島におけるソ連領空侵犯事件の発生を知らされていたか。仮に、右事件を知らされていなかつたとしたら、なぜその頃までにその程度の情報をあらかじめ右の者らに知らせることができなかつたのか、責任の所在を明確にされたい。

五十九 事件当時、北部警戒資料隊・稚内分遣隊が管理するエリント施設は、大韓機がサハリン南部のソ連軍レーダーによつて何時何分から何時何分まで捕捉されていたかを知り得たし、また記録しているのではないか。

六十 北部警戒資料隊・稚内分遣隊が探知した大韓機に関するサハリン南部のソ連軍レーダー情報は、いつ(何時何分)空幕長に報告されたか。また、そのソ連軍レーダー情報の内容は「三時二十四分」に大韓機を撃墜したとするソ連政府の主張と一致しているか。

六十一 政府は大韓機を要撃したソ連機(スホイ15あるいはミグ23)が、敵味方識別装置を搭載していたと認識しているか。

六十二 政府は事件当日の朝、大韓機の救難を目的として二機のP-2J対潜哨戒機を出動させたと公表しているが、右出動命令を出した者及び出動命令を受けた二機のP-2J対潜哨戒機の機長の職名、階級、氏名を明らかにされたい。

  右質問する。