質問主意書

第102回国会(常会)

質問主意書


質問第二八号

五九中業策定に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和六十年四月十二日

秦 豊   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   五九中業策定に関する質問主意書

 防衛庁は、五九中業の策定作業を今夏までには完了したいとの意向を示しているが、今回はそれに関して質問する。

一 五九中業の策定は、順調に進んでいるのか。

二 五九中業における陸上自衛隊の重点項目は何か。

三 八八式戦車の諸元・性能、並びに七四式戦車と比べた場合の改良点及び特徴は何か。

四 八八式戦車の生産予定台数はいくらか。

五 八八式戦車の部隊配備が始まるのはいつの予定か。

六 六一式戦車はいつまで運用する予定か。また、七四式戦車についてはどうか。

七 いわゆる師団の改編については、基本的にどのように考えているのか。

八 北海道に展開している現有四個師団を更に増やすのか。あるいは、四個師団のままで、その装備・編成を改めるのか。また、本土師団のいわゆる軽量化とは具体的にはどうする考えか。

九 五九中業における海上自衛隊の重点項目は何か。

十 五九中業期間中に、P3Cは何機購入する考えか。

十一 最終的には、わが国としてP3Cを何機保有するのが望ましいと考えるか。

十二 五九中業における航空自衛隊の重点項目は何か。

十三 五九中業によつて、F15は何機になるのか。

十四 一飛行隊の二十五機編成は、いつから実施する考えか。

十五 加藤防衛庁長官の訪米時期とその際の重点項目、テーマは何か。

十六 今年のハワイでの日米事務レベル定期協議の眼目は何か。

十七 米国筋からの感触としては、「シーレーン防空問題」が最大の焦点とされているが、防衛庁、外務省の受けとめ方はどうか。

十八 米国は、現在でも、シーレーン防空についての協力は、言明していないのではないか。
 つまり、シーレーンに関しては米国空軍力による支援、エア・カバーはあり得ないのではないか。

十九 米国の協力が得られない以上、わが国が独力で担当すべきだが、政府は、シーレーン防衛を効果的に行うための防空体制の整備については、基本的に、どう構想しているのか。

二十 シーレーン防空を海上自衛隊との関連で考えれば、個艦防空から艦隊防空へと質量両面にわたる転換を必要とするのではないか。

二十一 例えば、AEGIS(新型艦対空ミサイルシステム)艦の導入を五九中業に盛り込むことは考えていないのか。

二十二 AEGIS艦の艦本体は国産、スタンダードミサイル、レーダー等システムについてはすべて米国から導入する方向は、検討に値しないか。

二十三 空中給油機の購入は、五九中業では全く考えられないのか。

二十四 政府は、今後米国からAEGIS(新型艦対空ミサイルシステム)や空中給油機の購入を要請された場合にも、断わり続けるのか。

二十五 シーレーン防空についての日米間の見解には、なお、かなりの隔たりがあるのではないか。また、これが煮詰まらない限り、五九中業を夏までにまとめるのは無理ではないのか。

  右質問する。