質問主意書

第102回国会(常会)

質問主意書


質問第四号

松本市都市計画公園(松本運動公園)ならびに長野県が行つた県営圃場整備事業(中信平右岸土地改良事業)に対する補助金の交付に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十九年十二月十四日

中山 千夏   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   松本市都市計画公園(松本運動公園)ならびに長野県が行つた県営圃場整備事業(中信平右岸土地改良事業)に対する補助金の交付に関する質問主意書

 松本市都市計画公園(松本運動公園)ならびに長野県が行つた県営圃場整備事業(中信平右岸土地改良事業)に対し交付された補助金に関し、昭和五十九年八月二日、同月六日質問主意書を提出したが、これに対し同年八月十四日政府の答弁がなされた(内閣参質一〇一第四一号、第四三号)。
 右答弁によつて明らかにされたことは、松本市および長野県が、松本運動公園および中信平右岸土地改良事業のため国から多額の補助金の交付をうけていながら、その事業実施中に建設途上にある右運動公園や圃場整備中の農地を撤去、転用することになる県営松本空港の拡張計画を立案し、これを具体的に推進しているにもかかわらず、その事実を隠したまま毎年補助金の交付をうけ続けて来たという事実である。
 これに対して、前記松本運動公園および前記圃場整備事業に係る農地を保全するよう県および市に指導してまいりたいとの政府の答弁があつたので、この点について以下質問する。

一 政府は、前記運動公園および前記農地を保全するよう松本市および長野県に対しどのような指導を行つたかその内容を具体的に明らかにされたい。

二 政府の右指導に対し、松本市長および長野県知事はどのような態度、意向を表明しているか、その内容を具体的に回答されたい。

三 現在建設中の松本運動公園の建設計画(前記政府答弁書によれば、二十七・五ヘクタール)にもとづき、今年度の補助金の交付を求めて、去る昭和五十九年十月、和合正治松本市長が補助金交付の申請をし、これを吉村午良長野県知事が進達し、すでに補助金交付の決定を得たと聞いているが、それが事実とすれば、右申請、進達、交付決定の日および国庫補助金の額等について、その内容を具体的に明らかにされたい。

四 しかるに、昭和五十九年十二月六日招集された定例県議会本会議において、吉村午良長野県知事は、松本空港ジェット化を目指した拡充整備問題で「国の第五次空港整備計画への編入を目指す」旨の議案説明を行い、現在もなお前記運動公園や前記農地が撤去、転用される松本空港の拡張計画を推進しており、また和合正治松本市長もその実現を要請していると聞くが、その真否を長野県知事および松本市長に直接確認し、回答されたい。

五 今年度の前記補助金の交付の申請、進達および前記拡張計画が事実とすれば、吉村午良長野県知事および和合正治松本市長の行為は、国の前記指導を無視し、国および国民を欺くものであり、まことに許し難いものがあるといわなければならない。
 よつて、政府は、永年にわたつて国民の血税をつぎ込んで建設されてきた前記松本運動公園および前記農地を保全するため、これを撤去、転用することになる県営松本空港の拡張計画を中止するようあらためて県および市に対し指導すべきであると考えるが、政府の見解を聞きたい。

  右質問する。