質問主意書

第101回国会(特別会)

答弁書


答弁書第三〇号

内閣参質一〇一第三〇号

  昭和五十九年六月十二日

内閣総理大臣臨時代理             
国務大臣 河本 敏夫   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員中山千夏君提出立川広域防災基地の建設計画及び陸上自衛隊立川飛行場の安全運用とC-1輸送機の経験飛行等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員中山千夏君提出立川広域防災基地の建設計画及び陸上自衛隊立川飛行場の安全運用とC-1輸送機の経験飛行等に関する質問に対する答弁書

一について

 立川広域防災基地(仮称)については、昭和五十八年五月二十四日の中央防災会議決定「当面の防災対策の推進について」の中で「広域的な災害が発生した場合において、情報の収集・伝達、救難・救助等の災害応急対策の拠点とするとともに、平常時における地域の行政サービスの充実と国民に対する防災知識の普及等を図るため、立川広域防災基地(仮称)の整備を推進する」とされており、その骨子となる配置計画案図の作成を終え、現在、建設基本計画の作成のための調査を実施しているところである。
 各施設の建設時期等については、今後とも財政事情等を勘案しながら関係機関において検討することとされている。

二について

 立川飛行場の進入表面及び転移表面の上に出る物件の名称等は、次のとおりである。

図 表

三及び四について

 防衛庁は、災害時において立川飛行場を利用したC-1輸送機による人員・物資の輸送を行うこととしているが、そのための飛行訓練を実施するに当たつては、気象状態、二についてにおいて述べた物件等を考慮して飛行要領を選定する等の対策を講じることにより安全飛行を確保しているところである。しかしながら、右物件の中には、航空機の運航上除去されることがより望ましいものがあり、これらについては、これまでもその所有者と交渉を進める等により極力除去に努めてきたところであるが、今後とも一層の努力を続けてまいりたい。

五について

 米連邦航空局がMU-2について調査を行つていることは承知しているが、政府としては、その結論を見守つているところであり、右調査に関連して防衛庁の保有するMU-2及びLR-1について特段の調査は行つていない。
 これまでのMU-2及びLR-1の大事故は、四件発生しており、概要は次のとおりである。

(一) 昭和四十五年九月二日に発生したMU-2の事故は、訓練のため、新田原飛行場より小松飛行場に向かう途中、彦根市金剛寺町に墜落したものである。
(二) 昭和四十八年四月十一日に発生したMU-2の事故は、訓練のため、新田原飛行場を離陸の後、同飛行場北方の山頂付近に激突したものである。
(三) 昭和五十二年六月十四日に発生したLR-1の事故は、海霧のため帯広飛行場への進入が不可能となり、代替飛行場(千歳)に引き返す途中、新冠町の営林署貯木場に墜落したものである。
(四) 昭和五十六年八月十日に発生したLR-1の事故は、訓練の後、宇都宮飛行場に帰還する際、一方のエンジンが停止したため着陸操作をやり直す途中、宇都宮飛行場の南西に墜落したものである。