質問主意書

第101回国会(特別会)

答弁書


答弁書第三号

内閣参質一〇一第三号

  昭和五十九年二月七日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員秦豊君提出国連の平和維持活動(PKO)と日本の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出国連の平和維持活動(PKO)と日本の対応に関する質問に対する答弁書

一、二及び六について

(1) 世界平和を希求する我が国としては、国連の第一義的目的である国際の平和と安全の維持の面で、可能な限りの貢献をしていくこととしている。
(2) 我が国は、国連の平和維持活動が、国際の平和と安全の維持に重要な役割を果たしていると認識している。このような観点から、国連の平和維持活動に対し、従来から実施している財政面における協力に加え、現行法令下で可能な要員の派遣、資機材の供与による協力について検討していきたいと考えている。

三から五までについて

(1) 国連の平和維持活動は、その目的・任務が、個々の事例により異なるので、それへの我が国の参加の可否を一律に論ずることはできず、具体的事案に応じ、慎重に検討していきたいと考える。
 もつとも、国連の当該平和維持活動の目的・任務が武力行使を伴うものであれば、自衛隊がこれに参加することは憲法上許されないと考えている。また、当該・活動の目的、任務が武力行使を伴わないものであれば、自衛隊がこれに参加することは憲法上許されないわけではないが、現行自衛隊法は、自衛隊にそのような任務を与えていないので、これに参加することは許されないと考えている。
(2) なお、国連等において表明しているごとく、国連ナミビア独立支援グループが発足する際には、選挙監視要員の派遣、資機材の供与について積極的に検討することといたしたい。