質問主意書

第101回国会(特別会)

質問主意書


質問第三〇号

立川広域防災基地の建設計画及び陸上自衛隊立川飛行場の安全運用とC-1輸送機の経験飛行等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十九年五月十九日

中山 千夏   


       参議院議長 木村 睦男 殿


   立川広域防災基地の建設計画及び陸上自衛隊立川飛行場の安全運用とC-1輸送機の経験飛行等に関する質問主意書

 陸上自衛隊立川飛行場においてC-1輸送機による離着陸訓練が始められようとしているが、立川広域防災基地の建設計画及び立川飛行場の安全運用等について質問する。

一 国有財産中央審議会は一九七九年十一月十九日、大蔵大臣あてに「立川飛行場返還国有地の処理の大綱について」を答申した。そこには、「広域防災基地には、南関東地域に広域的な災害が発生した場合に、広急災害対策活動の拠点となり得るように、国の災害対策実施本部、警察及び消防等の防災関係機関の施設、災害情報の収集連絡及び救援活動等を行う自衛隊飛行基地、備蓄倉庫、医療施設等を集中的に配して、防災対策の効率化を図る」と記されているが、自衛隊飛行基地のみは新設され、一九八二年三月一日より使用されているにもかかわらず、他の施設は全く建設されていない。
 自衛隊飛行基地以外の施設計画は未だできていないのか。また、いつから建設し、いつ完成する予定なのか、その計画内容を明らかにされたい。

二 既に使用されている立川飛行場の進入表面及び転移表面の上に出る物件が多数あるようであるが、それら物件の各々の名称、所在地、着陸帯の短辺からの距離、高さを明らかにされたい。

三 これらの物件は、立川飛行場の運用の障害にはならないのか。また、政府は物件の所有者又は権原を有する者に対しどのように対処してきたか。今後どうするのか。

四 東京防衛施設局長は、一九八二年十月二十五日付の立川市長あて覚書で、「安全飛行について、特に留意する」と言つているが、これらの物件が存在するままでC-1輸送機によるローアプローチ及び離着陸訓練を行うことは、安全飛行に反し危険であると考えるがいかがか。

五 米連邦航空局は、このほど米運輸安全委員会(NTSB)のバーネット委員長の要請に基づき、三菱重工業製双発プロペラ機「MU-2」の安全性に関する調査を開始したということであるが、航空自衛隊配備の「MU-2」及び陸上自衛隊立川駐屯地配備の同型機「LR-1」の安全性について、政府はその調査をしているのか。また、両自衛隊に同型機を配備して以来、墜落事故はなかつたのか。あつたとしたら、全ての事故の概要を明らかにされたい。

  右質問する。