質問主意書

第100回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一五号

内閣参質一〇〇第一五号

  昭和五十八年十一月二十二日

内閣総理大臣 中曽根 康弘   


       参議院議長 木村 睦男 殿

参議院議員下田京子君提出長雨等の被害によるももの品質低下に対する救済対策をはじめとするもも生産振興対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員下田京子君提出長雨等の被害によるももの品質低下に対する救済対策をはじめとするもも生産振興対策に関する質問に対する答弁書

一について

 長雨等によるももの品質低下については、状況に応じ、病害防除の実施等の技術指導を行つてきたところである。

二について

 果樹園地ごとの引受け方式の採用については、一般的に共済金を支払う機会が多くなり、その結果、共済掛金率が増高し農家の負担が増加するほか、農業経営の安定を図る上で効果の少ない少額の共済金の支払が増える等の問題があると考えている。
 なお、国の掛金負担割合は、既に五割となつており、更にこれを高めることは困難である。

三について

 果樹共済の災害収入共済方式を本格的に実施することについては、この方式に係る基準収穫量及び基準生産金額の設定方法、損害評価方法等の問題点を更に検討する必要がある。

四について

 加工原料用のももについて、価格安定対策を実施し、関係生産者の経営の安定等に努めているところである。

五について

(一) もものいや地現象については、国の試験研究機関等において、抵抗性台木の育成等の試験研究を実施するとともに、その防止対策として、有機物の施用による地力の維持培養等についての指導、たい肥等の製造施設の整備等に対する助成を行つているところである。
(二) いや地対策のためのもも園再開発に対する助成も含め、落葉果樹の生産振興対策を実施しているところである。

六について

 オレンジの市場開放問題については、関係国との友好関係に留意しつつ、国産かんきつ類の需給動向等を踏まえ適切に対処していく考えである。