第98回国会(常会)
答弁書第一一号
内閣参質九八第一一号 昭和五十八年三月十五日 内閣総理大臣 中曽根 康弘
参議院議員上田耕一郎君提出「太平洋地域陸軍管理セミナー」および「太平洋地域後方セミナー」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。 参議院議員上田耕一郎君提出「太平洋地域陸軍管理セミナー」および「太平洋地域後方セミナー」に関する質問に対する答弁書 一について 太平洋地域陸軍管理セミナー(以下「管理セミナー」という。)は、参加各国の陸軍の管理の円滑な実施に資するため、その管理技法等について、出席者がそれぞれの研究成果の発表等を行う研修の場である。一方、太平洋地域後方セミナー(以下「後方セミナー」という。)は、参加各国の後方補給業務の円滑な実施に資するため、同業務に関し、出席者がそれぞれの研究成果の発表等を行う研修の場である。
二について 管理セミナーは、昭和五十三年から、後方セミナーは、昭和四十六年から行われていると承知している。
三について 管理セミナーでは、これまで、「教育訓練管理」、「資源管理」、「作戦計画及び管理」及び「治安維持及び管理」をテーマとして、研究成果の発表等がなされている。
四について 管理セミナー及び後方セミナーへの自衛隊員の出席者数は、別表のとおりである。
五について 人事発令は、「米国陸軍研修のため」となつている。 六について 人事発令は、「太平洋地域後方セミナー出席のため、昭和五十五年四月二十七日から同年五月四日までの間、大韓民国に出張を命ずる」となつている。 七について 管理セミナー及び後方セミナーは、一についてにおいて述べたとおりの趣旨のものであつて、安全保障に関する地域会議には当たらないので、昭和五十六年十一月十九日衆議院議員野間友一君に提出した資料において、このような会議には参加していないと答えたものである。 八について 管理セミナー及び後方セミナーは、一についてにおいて述べたとおり、参加国に対し、何らかの権利又は義務が生じる性格のものではない。
九について 管理セミナー及び後方セミナーは、一についてにおいて述べたとおり、陸軍の管理又は後方補給業務の円滑な実施に資する一般的研修の場であつて、集団的自衛権の行使を前提としたものではないことは明らかであり、この種セミナーに出席することについて、問題はないと考えている。 |