質問主意書

第98回国会(常会)

質問主意書


質問第五号

集団的自衛権の解釈についての検討作業に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十八年二月五日

秦 豊   


       参議院議長 徳永 正利 殿


   集団的自衛権の解釈についての検討作業に関する質問主意書

 シーレーンの防衛をめぐる一つの焦点として、集団的自衛権の行使とその解釈が改めて大きく浮上しているが、それに関連して次の諸点を明らかにして頂きたい。

一 政府は、今通常会再開に備えて外務・防衛両省庁を中心に、集団的自衛権の行使とシーレーン防衛問題のさまざまなケースを想定した検討作業を行つた事実はあるのか。

二 その大前提は従来の政府方針のごとく「集団的自衛権の行使は、憲法上認められない。」とするものか。

三 シーレーン防衛をめぐる各種のケースおよび事態を想定した検討作業のうち、特に問題となつたケースの幾つかを示して頂きたい。

四 従来の政府の解釈で集団的自衛権の行使と見られていたもののうち、今回の作業では、個別的自衛権の枠内として見直されたものはあるのか。もしあれば、それはどのようなケースか。

五 今回の検討作業は、全体的な結果として個別的自衛権の範囲を拡大したものではないのか。

六 外務・防衛両省庁が行つた検討作業結果のメモないし文書の内容を明らかにしてほしい。政府としての対応を説明されたい。

  右質問する。