質問主意書

第96回国会(常会)

答弁書


答弁書第二八号

内閣参質九六第二八号

  昭和五十七年七月二十三日

内閣総理大臣 鈴木 善幸   


       参議院議長 徳永 正利 殿

参議院議員喜屋武眞榮君提出教科書検定に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員喜屋武眞榮君提出教科書検定に関する質問に対する答弁書

一について

 教科書の検定においては、一般的に言えば、その記述が、客観的かつ公正なものとなり、かつ、適切な教育的配慮が施されたものとなるよう求めている。特に、歴史教育においては、歴史的事象を多角的に考察し公正に判断しようとする態度と能力を育てることが重要であることにかんがみ、客観的かつ公正な資料に基づいた記述を行うよう求めているところである。
 なお、個々の教科書に関する検定の経過を公表することは、差し控えることとしている。

二及び三について

 教科書の検定に当たつては、一についてにおいて述べた方針に従い、広く受け入れられた学問研究の成果に基づいており、教科書に掲載される数値についても、信頼性のある統計などの資料に基づいたものとするよう求めているところであるので、御質問の事実関係についても、今後の学問研究の進展に応じて対処していくこととなると考えている。

四について

 教科書の検定においては、その記述が、客観的かつ公正なものとなり、かつ、適切な教育的配慮が施されたものとなるよう求めているところであり、このことによつて我が国と他国との友好関係が損なわれることはないと考えている。