質問主意書

第96回国会(常会)

答弁書


答弁書第一八号

内閣参質九六第一八号

  昭和五十七年六月十一日

内閣総理大臣臨時代理             
国務大臣 中曾根 康弘   


       参議院議長 徳永 正利 殿

参議院議員大川清幸君提出TBTO(漁網防汚剤)と奇形ハマチの毒性問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員大川清幸君提出TBTO(漁網防汚剤)と奇形ハマチの毒性問題に関する質問に対する答弁書

一及び三について

 TBTO等の有機すず化合物を有効成分とする漁網防汚剤を使用した場合における養殖魚へのTBTO等の移行蓄積等の問題については、現在、所要の調査を進めているところである。

二について

 現在までの調査によれば、漁網防汚剤は昭和五十六年で約五千二百トンが生産されていると推定され、その大部分にTBTO等有機すず系の化合物が含まれていると考えられる。
 また、TBTOは、毒物及び劇物取締法に基づく劇物に指定されるとともに、有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律に基づく有害物質に指定されており、これらの法律に基づき所要の規制が行われているところである。

四について

 漁網防汚剤の有効成分であるTBTOについては、国民の健康と食品の安全性を確保する観点から、今後、前述の調査等を踏まえ、食品として流通している養殖魚等に残留し、人体に有害であることが明らかになれば、所要の措置を講じてまいりたい。