質問主意書

第95回国会(臨時会)

答弁書


答弁書第一五号

内閣参質九五第一五号

  昭和五十六年十二月十一日

内閣総理大臣 鈴木 善幸   


       参議院議長 徳永 正利 殿

参議院議員喜屋武眞榮君提出国際センターの設立に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員喜屋武眞榮君提出国際センターの設立に関する質問に対する答弁書

一について

 昭和五十六年一月、鈴木内閣総理大臣がASEAN諸国を歴訪した際、ASEAN人造りプロジェクトの構想が明らかにされた。この構想は、ASEAN諸国の経済・社会開発を一層促進するためには、これら開発の担い手を育成する「人造り」を推進することが不可欠であるとの認識に立ち、ASEAN各国に「人造り」のためのセンターを一つずつ設置するものであるが、これとの関連で沖繩にもASEAN「人造り」のためのセンターを設置することが表明された。
 沖繩におけるセンター(国際センター(仮称))は、国際協力事業団の附属機関として設置されるものであり、同センターの主要事業は、ASEAN向けの研修、ASEANとの人的交流のほか、ASEAN各国に設置されるセンターに対するバック・アップ・サービスとリエゾンの役割である。

二について

 沖繩はASEAN諸国と地理的に近く、気候・文化の面で多くの共通点を有しているのみならず、これまで沖繩県より様々な機会に沖繩を我が国の国際交流の拠点の一つにしたいとの強い要望が出されており、また、沖繩県において国際交流のための諸活動も活発に行われている。
 かかる背景の下に沖繩に設置される国際センター(仮称)は、我が国における国際交流の一つの拠点となり、沖繩県が構想している各種の国際交流事業と相互に補完的な役割を果たし、これがひいては沖繩発展の一助になることが期待される。

三について

 国際センター(仮称)は、国際協力事業団の附属機関として設置されるものであり、その運営に当たつては外務省の監督の下に同事業団が行うこととなるが、同センターを利用するASEAN諸国からの研修生に対しては、沖繩県にある既存の諸研究機関とも連係をはかりながら研修を実施したいと考えている。

四について

 国際センター(仮称)は、ASEAN各国に設置されるセンターのリエゾン・オフィスとしてASEAN各国センター関係者を招へいし、各センターに関する意見交換及び情報交換の場を提供するとともに、各センターに必要な技術資料・技術情報を収集・提供するほか、各センターにおいて実施される「第三国研修」の企画等について支援を行う。