質問主意書

第94回国会(常会)

答弁書


答弁書第二一号

内閣参質九四第二一号

  昭和五十六年六月十二日

内閣総理大臣臨時代理             
国務大臣 中曾根 康弘   


       参議院議長 徳永 正利 殿

参議院議員喜屋武眞榮君提出教科書問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員喜屋武眞榮君提出教科書問題に関する質問に対する答弁書

一について

 学校教育は、教育基本法に定める教育の目的及び学校教育法に定める学校の目的、学校教育の目標に沿つて実施されるべきものである。

二について

 教科書の内容について種々の意見があるが、このことは、教科書が学校教育における主たる教材として重要な役割を果たしており、その内容は常に改善が図られていくことが期待されているからであると考える。政府としては、教科書の内容についての意見は参考として、教科書検定制度を通じて、教科書の改善に努めてまいりたい。

三について

 教科書検定制度は、教科書の著作を民間に委ねることにより、著作者の創意工夫を期待するとともに、検定を行うことにより、適切な教科書を確保することを趣旨とするものである。政府としては、今後とも、教科書検定制度を通じて、教科書の改善に努めてまいりたい。

四について

 義務教育諸学校の教科書採択制度は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律により、学校教育における主たる教材として最も適切な教科書が採択されることを目的として設けられているものである。この目的に沿つて、教科書採択制度の改善について常に研究を行つてまいりたい。

五について

 学習指導要領の改善のための検討は常に行つていくべきものであり、今後とも、必要な検討を行つてまいりたい。

六について

 義務教育教科書無償給与制度については、昭和五十六年度においても実施しているところである。
 なお、今後の取扱いについては現在検討を進めているところである。