第94回国会(常会)
質問第二三号
核兵器の持ち込みの疑惑に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和五十六年六月六日 黒 柳 明
核兵器の持ち込みの疑惑に関する質問主意書 我が国へ核兵器が、国民の知らないうちに持ち込まれているのではないかという不安と疑念は、数次の関係委員会での政府の弁明にも拘らず依然として、根強いものがある。そこで以下四点にわたり質問して、政府の答弁を求める。 一 参議院外務委員会、内閣委員会、安全保障特別委員会連合審査会において「基地立入調査は検討する」との答弁があつたが、翌日の衆議院外務委員会で「基地立入調査は出来ない」との答弁もあり、野党よりの具体的な資料を提出されても立入調査をしないということか。かつて沖繩返還時にメースB基地に関して防衛庁の幹部が立入調査をした例があるが、これは特例なのかどうか。 二 最近政府自民党内でも非核三原則の見直しの論議が出てきている。非核三原則については、政府は永久不変の国是として、いかなる情勢の変化に対しても堅持するのかどうか。 三 新聞報道によれば一九五九年から一九六六年の数年間にわたり、岩国沖に停泊していた米国LSTに核兵器が積載されていたとのことであり、その件についてエルズバーグ氏は公式記録にもとづいて証言したとのことである。政府はこの件について公式文書の在否を含め確認すべきではないか。 四 ミッドウェーの横須賀寄港の際は、フィリピンに立ち寄つて、その際核兵器はおろしてくるとの米兵の話が伝わつている。ミッドウェーは過去六十三回の横須賀寄港は、フィリピン立ち寄りとどういう関係になつているか調査して明らかにされたい。 右質問する。 |