質問主意書

第92回国会(特別会)

質問主意書


質問第一〇号

身体障害者の割引範囲拡大に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十五年七月二十六日

村沢 牧   


       参議院議長 徳永 正利 殿


   身体障害者の割引範囲拡大に関する質問主意書

 身体障害者の日本国有鉄道等の利用に際しては、鉄道営業法をはじめ国有鉄道運賃法その他において種々優遇措置が講じられている。しかしながら、心臓又は呼吸器の機能障害等いわゆる内部障害者については、身体障害者福祉法上の身体障害者の範囲に含まれているにも係らず、例えば、身体障害者旅客運賃割引規則の中でいう「身体障害者」に入らない等のため、当該優遇措置の対象からは除外されている。
 このことは、いわゆる内部障害者が身体的ハンディキャップを有するのはその他の身体障害者と全く同じであつて、身体障害者福祉行政ないし施策に公平を欠くものであり、かつ、それら障害者の日常生活活動が著しく損なわれていると指摘せざるを得ない。
 よつて、これら身体障害者の要請に対応した行政の経緯を明らかにされたいと共に施策の拡大を要請し、次の質問を行う。

一 鉄道営業法による(重病者)の解釈を問う。

二 法の下の平等と行政施策の公平について、

(1) 身体障害者福祉法第十五条第四項に規定された障害者の中でいわゆる内部障害者が、身体障害者旅客運賃割引規則第二条で割引優遇措置を除外される理由は何であるか。
(2) それらのことは、法の下の平等ないし行政の公平を欠くことにならないか。

三 割引の国庫負担化について、

 戦傷病者割引の例に倣い、立法化等によつて国庫負担をすべきではないのか。

  右質問する。