質問主意書

第91回国会(常会)

答弁書


答弁書第二二号

内閣参質九一第二二号

  昭和五十五年五月二十三日

内閣総理大臣 大平 正芳   


       参議院議長 安井 謙 殿

参議院議員二宮文造君提出父子家庭の福祉対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員二宮文造君提出父子家庭の福祉対策に関する質問に対する答弁書

一について

 国が実施している厚生行政基礎調査、地方公共団体が実施した調査等があるので、特に父子家庭に関する調査を実施する考えはない。

二及び三について

 父子家庭における日常生活上の家事及び児童の養育の問題には行政上の対策に極めてなじみにくい面があるが、児童の福祉を図る立場から、今後の課題として慎重に検討してまいりたい。

四について

 父子世帯に係る所得控除の問題については、今後、検討してまいりたい。

五について

 父子世帯の父には一般に本人自身に稼得能力があることから、国民年金制度における父子年金の創設は考えていない。
 また、厚生年金制度においては、妻と死別した夫の場合、稼得能力に乏しい高齢者に対して遺族年金を支給することとしており、現行制度を改めることは考えていない。

六について

 児童の福祉を図るため、保育所、養護施設、乳児院への入所措置等が講じられているほか、福祉事務所、児童相談所、児童委員等が、父子家庭の抱える種々の問題について相談に応じているところである。