質問主意書

第91回国会(常会)

質問主意書


質問第一二号

戦後ソ連強制抑留者の処遇改善に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十五年四月五日

二宮 文造   


       参議院議長 安井 謙 殿


   戦後ソ連強制抑留者の処遇改善に関する質問主意書

 政府は引揚者等に対する特別交付金の支給に関する法律(昭和四十二年法律第一一四号)の制定をもつて戦後処理問題に一応の終止符を打つことを得たとの見解に立つやに見受けられるが、最近における戦後ソ連強制抑留者に対する補償推進運動に対する国民的盛り上りにみられる如く、本問題は今日なお解決をみていない法律的、政治的問題であるので、次の諸点について政府の明確な回答を承りたい。

一 政府は戦後ソ連強制抑留者に対する補償問題について、昭和三十九年の在外財産の補償問題処理の際の例にならい総理府に審議会を設置し、特別立法措置の要否について検討を開始すべきであると思うがどうか。

二 政府は戦後ソ連強制抑留者とその遺族の実態調査、抑留にかかる後遺症患者の実態調査、ソ連における埋葬地点に関する実態調査を行うための調査費並びに遺骨送還のための費用を早急に予算計上すべきであると考えるがどうか。

三 抑留者の労苦の実態に比し、現行恩給法上の抑留加算は低きに失すると思われるので、早急に、その見直し措置を採るべきであると思うがどうか。

  右質問する。