質問主意書

第89回国会(特別会)

答弁書


第八十九回国会答弁書第七号

内閣参質八九第七号

  昭和五十四年十二月二十五日

内閣総理大臣 大平 正芳   


       参議院議長 安井 謙 殿

参議院議員秦豊君提出成田空港への航空燃料の暫定輸送に係る輸送期間に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員秦豊君提出成田空港への航空燃料の暫定輸送に係る輸送期間に関する質問に対する答弁書

一の(1)について

 御質問の回答は、運輸大臣の方針を茨城県知事に対して示したものであり、公法上又は私法上の法律行為ではない。

一の(2)、(3)及び(7)から(9)まで並びに二の(9)について

 新東京国際空港航空燃料パイプラインについては、昭和五十四年五月に工事に着手しており、現在、新東京国際空港公団(以下「公団」という。)において、早期に完成すべく、鋭意工事を推進しているところであると聞いている。

一の(4)及び(5)並びに二の(8)について

 新東京国際空港航空燃料パイプラインの建設については、昭和五十三年一月二十日に千葉市内における新ルートを含む計画案を公表し、関係地方公共団体と協議を行うとともに、関係地域住民に対しては、公団において説明会の開催、広報紙の配布等その理解を得るための努力を重ねた結果、関係地方公共団体の了解を得る等大方の理解を得るに至つたと判断している。

一の(6)について

 航空燃料パイプラインを早期に供用できるように完成することが重要であると考えたからである。

二の(1)及び(2)について

 内閣は、昭和五十年八月二十九日、「新東京国際空港への航空燃料輸送については、暫定的に鉄道輸送によるものとし、鹿島港を経由するものについての期間は、当該輸送開始後三年以内とする」旨閣議決定し、閣議後、この方針について運輸大臣が記者会見を行つた。

二の(3)から(5)までについて

 航空燃料パイプラインについては、航空燃料の暫定輸送開始後三年以内に供用できるよう関係各省が一致協力してその建設に当たることとしたものである。

二の(6)について

 新東京国際空港航空燃料パイプラインの現在の建設状況については、埋立地区工区においては地盤改良工事及びパイプラインの埋設工事、印旛放水路工区及び京葉道路工区においては立坑築造工事、千葉北部工区、酒々井工区及び富里工区においてはパイプラインの埋設工事を実施しているところであると聞いている。

二の(7)について

 新東京国際空港航空燃料パイプライン用地のうち民有地については、その大半を確保しており、未確保の部分についても、早期に確保すべく公団において鋭意努力中であると聞いている。

三について

(1) 御質問の供給量は、次のとおりである。

図 表 1/2

図 表 2/2

(2) 御質問の供給量は、国際線については百六十一万千七百キロリットルであり、国内線については二万六千二百キロリットルである。
(3) 新東京国際空港への鹿島港経由の送油量は、次のとおりである。

図 表

(4) 新東京国際空港への鹿島港経由の送油量については、今後の航空輸送需要の動向に応じ、適切な措置を講じて行くこととしている。