第87回国会(常会)
質問第二〇号
国立療養所沖繩愛楽園及び宮古南静園の施設整備等に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和五十四年五月十八日 喜屋武 眞榮
国立療養所沖繩愛楽園及び宮古南静園の施設整備等に関する質問主意書 ハンセン氏病患者は、沖繩県以外の府県では年々減少しつつあるが、沖繩県においては今なお施設への入所者数は増加の傾向にある。一方施設整備の面をみると、沖繩県以外の施設ではほぼ整備されてきているが、沖繩県の場合は大幅な遅れがみられる。沖繩県のハンセン氏病の解決に対して熾烈な要望があるにもかかわらず復帰八年目を迎えた今日、いまだに本土並みが実現しないのはまことに遺憾とするところである。これでは日本のハンセン氏病の根本的解決が図れないことは明白である。なお、去る昭和五十二年六月八日提出の沖繩愛楽園、宮古南静園の職員増員について本土並みにするための計画を示せという質問主意書に対して、五十二年度で大島青松園一〇〇に対し沖繩愛楽園九九であり格差は解消されていると答弁しているがこれは事実と相違している。
一 本土との格差是正のため国は、いかなる措置をとつてきたか具体的に承りたい。
二 沖繩と規模において類似する他県のハンセン氏病療養所の患者数、職員数を比較すると、沖繩県の場合明らかに職員の定員数が不足している。これらの格差是正のため、それぞれ以下の点について改善すべきものと思うがどうか。 (1) 沖繩愛楽園について、医療職(一)の医師定員の二人増員、医療職(二)の定員の二人増員、医療職(三)の看護婦定員の七人増員及び行政職(二)の定員の二十七人増員を早急に実現すべきであると思うがどうか。
三 沖繩愛楽園の場合、不自由者棟の整備状況をみると不自由者総数四五八人に対し整備済病床数は二四三にすぎない。早急にこれらの整備をすべきものと思うが、いつまでに完了するか承りたい。
四 現在沖繩愛楽園の訓令定床は六九〇人であるが入所者は六九四人である。
五 医療センターを沖繩愛楽園にも設置し、南静園の患者も含めて収容し、名護病院及び中部病院において治療を受けさせることが切望されているが、その計画があるか、あるとすれば何年度に計画が実施されるか承りたい。 右質問する。 |