質問主意書

第87回国会(常会)

質問主意書


質問第一九号

沖繩県におけるミバエ類の防除等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十四年五月十六日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   沖繩県におけるミバエ類の防除等に関する質問主意書

 沖繩の果菜類を中心とする園芸作物は、同県がわが国唯一の亜熱帯農業圏に属し、特に温暖な気象条件に恵まれているところから、近年大いに脚光をあびている。
 しかしながら、ミバエ類の病害虫のため有望品目の県外移動制限及び禁止措置がとられ、同県の園芸振興の重大な阻害要因となつている。
 政府は、沖繩の祖国復帰以来南西諸島の特殊病害虫防除に力を入れ、特にウリミバエについてはコバルト六〇を照射した不妊化虫の放飼という方法が久米島地区で成功を収めている。
 そこで、以下の諸点について質問する。

一 ウリミバエについて

(1) 沖繩本島やその他の地区についても、久米島と同様の方法で根絶するためには、新たに大規模な不妊化虫の増産施設や保管施設が必要となるが、そのための具体策と予算措置はどうなつているか承りたい。
(2) いつまでに根絶する予定であるか承りたい。
(3) 前述の施設を造る際の地域別工事費指数の算定の基礎はどうなつているか、また全国の離島での工事費指数をみると、大島一一〇、小豆島一一〇に対し沖繩本島一一〇であり、また小笠原諸島二七〇、奄美大島一四五、沖永良部島一五五に対し全国で最も不便な島と思われる大東島が一四五となつている。かように沖繩が低く算定されている根拠は何かその理由を示されたい。

二 ミカンコミバエについて

 誘殺剤の散布によつて、鹿児島や沖繩県久米島等については、ミカンコミバエの根絶の見通しがほぼついたと聞いているが、沖繩県全体を根絶するのでなければ抜本的解決とはいえないことは当然である。そこでどれ位の期間で根絶するつもりであるか承りたい。またそのための予算措置はどうなつているか承りたい。

三 移動禁止の品目または制限品目の解禁または緩和措置を講ずる考えはないか承りたい。

  右質問する。