質問主意書

第87回国会(常会)

質問主意書


質問第一五号

廃油による海岸汚染防止等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十四年四月二十四日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   廃油による海岸汚染防止等に関する質問主意書

 人類の生存に欠くことのできない要素の一つである酸素の八割は海水から発生し、残りの二割は陸上の樹木(緑)から発生するといわれている。ところでその海洋が年々汚染され、自然は乱開発によつて破壊されつつあり、加えて自動車の排気ガス等による公害は年々増幅しつつある。最近海洋汚染の中でも沖繩の海岸汚染が地元では問題となつている。
 そこで以下の諸点について質問する。

一 沖繩県八重山群島の各島々の海岸はタンカーによるたれ流し廃油によつて著しく汚染され、自然破壊は年々増大している。そこで関係当局の取締りの強化と被害防止対策を早急に講じるべきものと思うがどうか。またこれまでいかなる対策を講じてきたか承りたい。

二 最近、沖繩県多良間村及び与那国町に石油備蓄基地建設の動きが出ているが、このことに関する政府のご見解を承りたい。
 石油備蓄基地建設は、地域住民の生活環境や自然環境の保全に極めて重大な影響を及ぼす。したがつて石油備蓄基地を建設する場合は、政府は地元住民の意思を十分に尊重して対処すべきものと思うが、石油備蓄を推進する場合の諸条件を示されたい。
 また、石油備蓄を国策として推進するのであれば、全国均等に分散し公害や危険も分散すべきであるとの考えから、沖繩県においては石油備蓄の上限許容量を五百万キロリットルに設定していたが、政府はこの許容量を超えて備蓄を推進する考えをもつているか。もつているとしたらその理由は何か、またその上限はどれくらいか示されたい。

  右質問する。