質問主意書

第84回国会(常会)

答弁書


答弁書第一六号

内閣参質八四第一六号

  昭和五十三年四月四日

内閣総理大臣 福田 赳夫   


       参議院議長 安井 謙 殿

参議院議員喜屋武眞榮君提出沖繩県における重症心身障害児者のための施設・設備の整備拡充等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員喜屋武眞榮君提出沖繩県における重症心身障害児者のための施設・設備の整備拡充等に関する質問に対する答弁書

一について

 国立療養所琉球精神病院の重症心身障害児病棟の利用率は、昭和五十三年二月でおおむね七十パーセントである。
 同病院の職員については、看護婦等はおおむね確保されているが、医師が充足されていない状況であり、今後その確保に努めたい。

二について

 国立療養所沖繩病院(仮称)の整備については、当初三か年計画により昭和四十九年三月に着工したところ、石油危機による資材不足、建設費の高騰等があり、また、沖繩国際海洋博覧会開催中、救急診療所として使用し、建設工事が中断したこともあり、完成が遅れているものである。
 開設時期としては、現在のところ本年十月を目途として準備を進めているところであり、医師、看護婦等については、現在の国立療養所金武保養院の職員を充てることを予定している。
 なお、診療内容については、特殊の療養を要する者に対して医療を行う国立療養所の役割を踏まえて今後とも検討してまいりたい。

三について

(1) 重症心身障害児施設については、全国的な整備計画に基づき緊急にその整備を行い、要入所児数に応じた整備をほぼ完了したところであるが、地域によつてはなお不足しているところもある。こうした地域については、その実態をは握している都道府県の整備要請に応じ、適切に対応していくこととしている。
 沖繩県には、今後、施設拡充の計画があると聞いており、この計画を十分検討し、他県の施設に入所する必要がなくなるよう所要の施設整備に努めてまいりたい。
(2) 父母の面会のための交通費の援助を実施することは考えていない。

四について

 重症心身障害児施設における訓練に必要な設備に要する費用は、現在、制度上国庫負担の対象となつているところである。御質問の集団訓練指導棟の整備がこの制度による国庫負担の対象となるものであるかどうかは、重症心身障害児施設の性格に照らし、当該施設の実態を十分勘案して決定すべきものであるので、沖繩県から計画の提示があれば十分に検討したい。