質問主意書

第84回国会(常会)

質問主意書


質問第五号

パーキンソン病の難病指定等に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十二年十二月二十六日

喜屋武 眞榮   


       参議院議長 安井 謙 殿


   パーキンソン病の難病指定等に関する質問主意書

 パーキンソン病は、現在のところ発病原因が不明で、根本的治療方法もないといわれている。それにもかかわらず国による難病としての指定がなされておらず、患者は放置されている。ところでこの病気は、振戦や筋肉の硬直から来る歩行障害・言語障害・書字障害などの症状が生じ、患者は日々進行するこれらの症状をどうすることもできず、長く苦しい闘病生活を続けざるをえないのが現状である。そのうえ、この病気による失業、高騰する医療費や交通費等のために家庭の崩壊にさえいたつている例も多いと聞いている。
 そこで、以下の諸点について質問する。

一 国の難病指定の基準はどうなつているか。また、現在難病に指定されているものにはどういうものがあり、それらに対していかなる施策がなされているか伺いたい。

二 国はパーキンソン病を難病に指定する方向を打ち出しているようであるが、患者の実態調査及び救済に関する施策をいつまでに行う予定であるか伺いたい。

三 パーキンソン病の発病原因を究明するため、国による原因究明の体制づくりを急ぐべきものと考えるがどうか。

四 パーキンソン病の根本的治療方法を国によつて早急に開発すべきものと考えるがどうか。また、患者に対する療養生活指導も行うべきものと考えるがどうか。

五 いつでも、どこでも、誰でもパーキンソン病の診察・治療が受けられるように全国各地に国(公)立神経病院を早急に開設し、また専門医を早急に育成すべきものと考えるがどうか。

  右質問する。