質問主意書

第80回国会(常会)

答弁書


答弁書第四二号

内閣参質八〇第四二号

  昭和五十二年六月二十一日

内閣総理大臣 福田 赳夫   


       参議院議長 河野 謙三 殿

参議院議員沓脱タケ子君提出公害保健福祉事業の促進に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員沓脱タケ子君提出公害保健福祉事業の促進に関する質問に対する答弁書

一について

 御質問のような施設の問題は、住民一般のための医療供給体制等の整備の一環として対処することが適当であり、公害健康被害者のみを対象とする施設の建設については、公害保健福祉事業としての承認をすることは考えていない。

二について

 公害保健福祉事業については、事業が有効適切に行われるよう個々の事業内容を事前に審査する必要があることから、環境庁長官の承認を受けなければならないこととされている。

三について

 公害保健福祉事業の事業内容の審査及び承認に当たつては、医学的見地から効果の認められる範囲内で、地域の実情に応じ、弾力的な運用を図つているところである。
 また、基準単価については、保健婦の単価を含め、逐年引上げを行つているところである。
 なお、公害保健福祉事業を有効に実施するためには、実施主体が直接実施することが適当である。

四について

 公害保健福祉事業は、原因者負担による健康被害の回復の性格をもつとともに、地域住民の福祉を増進するという地方公共団体の保健福祉行政の性格を併せもつことから、地方公共団体がその費用の一部分を負担することは妥当であると考えているところである。
 また、公害保健福祉事業の経費に関しては、実情に即して逐年単価の改定を行つているところである。