質問主意書

第77回国会(常会)

答弁書


答弁書第五号

内閣参質七七第五号

  昭和五十一年二月二十四日

内閣総理大臣 三木 武夫   


       参議院議長 河野 謙三 殿

参議院議員寺田熊雄君提出野犬による国民の生命及び身体の被害に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員寺田熊雄君提出野犬による国民の生命及び身体の被害に関する質問に対する答弁書

一について

 都道府県等に届出のあつた犬による咬傷事故被害者は、昭和四十七年度一八、九二五名(うち死亡した者五名)、昭和四十八年度一七、五五九名(うち死亡した者五名)、昭和四十九年度一六、八五七名(うち死亡した者五名)となつている。なお、野犬と飼い犬の区分による被害者数は不明である。

二及び五について

 国民の生命及び身体の安全を確保することは、国政の基本的課題の一つであり、野犬による人身事故防止についても、地方公共団体との連絡を密にし、その対策の強化に努めてまいりたい。

三について

 野犬による事故防止に関連する行政を担当している部局は、動物の保護及び管理に関する法律(昭和四十八年法律第一〇五号)を所管する総理府(内閣総理大臣官房)、個人の生命、身体の保護の任を担当する警察庁(刑事局保安部)及び狂犬病予防法(昭和二十五年法律第二四七号)を所管する厚生省(環境衛生局)である。

四について

1 狂犬病の発生防止の見地から野犬等の抑留業務について都道府県等を指導している。
2 野犬による危険な状況がある場合の関係機関への通報等このような事故を防止するための警察活動を積極的に行うよう都道府県警察を指導している。
3 犬の適正な保管についての指導及び都道府県等の行う不用犬の引取り業務に関する助成を行つている。