質問主意書

第77回国会(常会)

質問主意書


質問第一四号

いわゆる「基盤的防衛力」に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十一年五月八日

秦 豊   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   いわゆる「基盤的防衛力」に関する質問主意書

一 久々に発表される防衛白書のポイントとして次期防策定の眼目としての「基盤的防衛力」構想があるようだが要旨による限り甚だもつて漠然としている。
 去る七二年二月、防衛庁側が唱えた「平和時の防衛力構想」と今回の「基盤的防衛力」とは一体どのようにつながつているのか。

二 もつと実態的に展開してもらいたいのだが、かつて云われた海上二十五万-二十八万トン、航空八百機(うち作戦機五百機)、陸上十八万人がほぼ「基盤的防衛力」の数量的目標になるのか。

三 防衛庁側の云う“抑止力としての効用”有効性は、数量的には二項の水準で満たせるのか。質的なレベルアップ、近代化をもつて補えば満たせるのか。

四 現在の自衛隊の装備達成の水準をいわゆる「基盤的防衛力」構想や方針と照合するとき、陸、海、空それぞれのどの部門のどのような機種、装備が欠けているのか。

五 「嵐が通り過ぎれば」何とか導入したいP3Cオライオンは「基盤的防衛力」の枢要な柱とされるだろうが、アメリカでさえ百二十機の配備で円滑に運用しているP3Cが何故我国の場合百機も必要と云うのか。

 納得のゆく解明と展開を願いたい。

  右質問する。