質問主意書

第77回国会(常会)

質問主意書


質問第一三号

防衛計画に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十一年五月八日

秦 豊   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   防衛計画に関する質問主意書

一 四次防の当初計画は四兆六三〇〇億円であつたと思うが五十年度末に於ける確定額を伺いたい。総額はいくらか。又後年度負担の額はどうか。総計は結局どうなつたのか。

二 防衛当局的用語では“積残し”とされている事項について伺う。
 陸上、海上、航空についてそれぞれの未達成比率(艦艇、戦車、航空機等の区分で)、又それぞれの実数及び金額を明らかにされたい。

三 それらの未達成によつて一体具体的にどのような影響を受けたのか。陸上と航空ではほぼ一年分、海上ではおよそ二年分と目される未達成“積残し”は本来防衛当局の計画が緻密であり厳格であつたとするならそれだけで容易ならぬ事態を惹起したはずではないのか。幸いにして我国周辺に危機は顕在化していないが基本的な疑問は「防衛計画」、具体的には四次防の達成目標自体が過大ではなかつたのかと言う一点にある。政府の見解を伺いたい。

四 要員の養成に関してだが一般に機甲部隊(戦車師団的な)の戦車操縦士、その車長、部隊指揮官の養成にはどれ位の期間が必要なのか。併せて艦長(護衛艦、潜水艦)、ジェットパイロット、地対空ミサイル要員、レーダーサイト要員、ソナー要員などの所要期間等を明示されたい。

五 五十年度末に於ける予備自衛官の総計を伺いたい。

六 今後の方針として基地の整備、修理、補給補助業務等については可成り大幅に民間に委託し、その要員として自衛隊退職者を大量且つ優先的に考えると云う構想はんでいるのか。

七 統幕の機構、機能を強化するための改組案はどの程度まとまつているのか。統幕学校の拡充などを含めた内容を伺つておきたい。

八 ポスト四次防の成案はぎりぎりいつまでにまとめ上げる方針なのか。

九 海上自衛隊の艦艇のうち四万三千トンの“退役”が近いとされているが、その艦種、艦名、又その時期を示されたい。

  右質問する。