質問主意書

第77回国会(常会)

質問主意書


質問第五号

野犬による国民の生命及び身体の被害に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十一年二月十七日

寺田 熊雄   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   野犬による国民の生命及び身体の被害に関する質問主意書

 近時、国内各地において、幼児、小児が野犬の群に襲われ、噛み殺されたりする事件が跡を絶たぬことは、吾人の深く悲しみとするところであり、文化国家の恥辱として、一刻も早く絶滅を図らねばならぬものと考える。
 仍て、これに関連して、政府に対し、次の諸点について質問する。

一 昭和四十一年一月一日より昭和五十年十二月三十一日に至るまでの間に、野犬によつて噛み殺された国民は何名であるか。
 また、死に至らなくても、医療を必要とする程度に身体の傷害を受けた国民は何名であるか。
 いずれも、右について政府の把握している数字を明らかにせられたい。

二 国民の生命及び身体の安全を守ることは、国家の基本的任務の一つであるが、今、政府は、右の如き不幸なる出来事を絶滅せんとする決意を持つておられるかどうか、承りたい。

三 次に、右に関連する職務を担当する部局は、いづれの部局であるかを明らかにせられたい。

四 右の如き不幸なる出来事を絶滅するため、政府が現在、企画乃至実行しつつある具体的施策(自治体に対する指導や助成をも含めて)はどのようなものであるかを明らかにせられたい。

五 政府は、右の如き不幸なる出来事の発生に関して、自らにどのような責任があると考えておられるかを明らかにせられたい。