質問主意書

第76回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一九号

デノミネーションに関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和五十年十一月四日

野末 陳平   


       参議院議長 河野 謙三 殿


   デノミネーションに関する質問主意書

 新聞報道によると「大蔵省はデノミネーションを五年以内に実施すべく、すでに基礎準備を終えている」そうであるが、先の通常国会の大蔵委員会での私のデノミネーションに関する質問にたいして、大蔵大臣、経済企画庁長官は口をそろえて「現在の段階ではデノミは考えていないし、勉強もしていない」と言明した。ここに私は、現時点で、政府、大蔵当局がデノミネーションにたいする統一的な見解を明らかにされんことをのぞむ。

一、政府はデノミネーションを近い将来、実施する考えがあるかどうか。

二、実施を考えているならば、そのめどを何年位先においているのか。

三、実施が考えられない場合は、その理由を明らかにされたい。

四、現状で大蔵当局が何らかの形でデノミの研究ないしは、その準備を進めていて当然である。もし、それをまつたく行つていないならば大蔵当局は無責任、怠慢の謗りを免がれない。現在、どの程度まで準備を進めているのか。あるいは、すでに基礎準備を終え、あとは政府の政治判断待ちなのかどうか。この点を明らかにされたい。

五、大蔵当局が研究中のデノミの内容について、

イ、単位の変更率は千分の一にするのか、百分の一にするのか。
ロ、呼称は、新らしいものを考えているのか、それとも現行の「円」「銭」を使用するつもりか。
ハ、新呼称を考えているとすれば、それを明らかにせよ。

  右質問する。