質問主意書

第72回国会(常会)

答弁書


答弁書第七号

内閣参質七二第七号

  昭和四十九年二月二十二日

内閣総理大臣 田中 角榮   


       参議院議長 河野 謙三 殿

参議院議員須原昭二君提出新幹線沿線の病人救済対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。


   参議院議員須原昭二君提出新幹線沿線の病人救済対策に関する質問に対する答弁書

一、について

 昭和四十八年六月十七日日本国有鉄道新幹線総局環境管理室職員と名古屋新幹線公害対策同盟会世話人数名とが新幹線沿線の病人の救済対策について協議し、新幹線列車の走行と病気の発生若しくは病状の悪化との間に相当因果関係がある場合には、日本国有鉄道においてその救済措置を講ずるとの方針のもとに、御指摘の四項目について了解がなされたことを国鉄は、承知している。

二、について

 国鉄は、騒音、振動と疾病との因果関係を明らかにすることは難しい問題であるので、中立公正な専門家による新幹線騒音等に関する医療委員会(仮称)によつて判定すべく鋭意その準備を進めているところである。したがつて住民の救済申請に対しては事情聴取を行つておらず、申請人に回答も示していない。
 なお、同委員会は、昭和四十九年三月中旬を目途に設置する予定であり、その設置をまつて具体的な対策に着手する意向である。

三、及び四、について

 昭和四十八年六月十七日以前に発病し、同日以前に治ゆした病人については、前記因果関係の判定が技術的に困難であると思われるが、申込みを受け付け判定の対象とする意向である。
 御指摘の水野よしさんについても同様に判定対象とし、その判定結果いかんによつて善処する意向である。

五、について

 判定の結果によつて救済措置を講ずることとするが、その内容としては、当面医療費の実費の負担に応ずる意向である。