第55回国会(特別会)
質問第一号 原子力事業従業員の災害補償に関する質問主意書 右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。 昭和四十二年二月二十三日 堀本 宜実 参議院議長 重宗 雄三 殿 原子力事業従業員の災害補償に関する質問主意書 原子力事業従業員が業務上受けた災害に対しては、現在労働者災害補償保険法が適用されることとなつているが、放射線障害等原子力損害の特殊性から障害の認定、補償の確保が十全ではないうらみがある。 昭和三十九年十一月二十四日内閣総理大臣から本院議長宛報告された「第四十五回国会参議院において採択された請願の処理経過」によれば、原子力関係災害救助法成立促進に関する請願(第一号)については、原子力委員会の原子力事業従業員災害補償専門部会において検討中であり、その結論をまつて処理する旨記されている。 その後同部会は昭和四十年五月その報告書を原子力委員会に提出し、同委員会は答申の方向に沿つて具体的な立法措置等を検討することを決定したが、いまだその実現に至つていない。 原子力事業従業員の放射線障害からの保護の万全を期するための措置が早急に採られるべきであるが、この点につき政府の所見を問う。 |