質問主意書

第47回国会(臨時会)

質問主意書


質問第二号

物価政策に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和三十九年十二月九日

木村 禧八郎      


       参議院議長 重宗 雄三 殿



   物価政策に関する質問主意書

 池田内閣は、物価問題懇談会の「最近の物価問題に関する報告書」をうけて、本年一月二十四日、閣議決定十三項目にわたる物価安定策を公約公表した。そのなかの一項目、公共料金の一年間値上げストップの措置は、たしかに政府の努力によつて実行された。ところが本年秋以来、予算編成にあたり、財源不足を理由に、消費者米価、医療費の値上げが決定された。また、公共料金値上げやむをえずとする経済閣僚懇談会の意見がしばしば報道され、各省閣僚間で意見の調整がなされていると伝えられている。
 最近の消費者物価の値上がりの状況は、ますます激しく各業界に連鎖的に広がり、物価の動向は国民の注目するところである。
 新しく政権を担当された佐藤内閣においても、物価対策は最も緊急かつ重要な課題として強力に推進される方針と思う。その意味で、政府の今日までの、或は将来の物価安定政策の具体的な措置内容や効果を左記の質問に基づいて文書をもつて回答されたい。

一、政府は、これまで公約された物価安定対策、とくに昭和三十八年七月の生鮮食料品流通機構改善策、本年一月の物価安定策について、それが、その後どのような具体的な形でそれぞれ実施されたか、またそれらはどのような効果を示したと考えているか。

二、物価対策国民会議が昭和三十八年十月池田内閣総理大臣に提出した「要望書」について、政府はどのような具体的措置をとられたか。同要望書の提出にかかる公正取引委員会の機構と機能の拡充などはどのように進んでいるか。

三、最近の生鮮食料品の値上がりは急激で、さらに来春には、各種の公共料金やサービス料金が一斉に値上げされるように聞いているが、政府はこの状況をどのように判断され、とのような措置を考えておられるか。国民生活の安定と、物価抑制のためにどのような具体策をとり、あるいはとろうとしておられるか。

  右の三項について、政府の責任ある説明を求める。