質問主意書

第40回国会(常会)

質問主意書


質問第四号

たばこ耕作振興に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和三十七年三月二十二日

林田 正治      


       参議院議長 松野 鶴平 殿



   たばこ耕作振興に関する質問主意書

一、最近における工業の急激なる発展に伴い、農業労働力は極度に不足し、賃金は暴騰する一方、農業生産資材もまた値上りの傾向にある。この際、葉たばこの公社買い上げ価格を諸般の事情に適合するよう是正する必要があると思うが、政府の所見如何。

二、諸外国の実例にかんがみ、葉たばこの実質的向上ならびにコストの低下について、科学的研究を行なうため、国立または公社立の葉たばこ試験場を新設することが肝要と認められるが、政府の所見如何。またその際、該試験場を熊本に設置される意向はあるか、ないか。

三、たばこの耕作増反は、国際収支の観点からしても、わが国の農業構造改善のためにも、時宜に適した方策と考えられる。
 熊本県は春の同温線が北部長洲海岸線に起り、有明沿岸、不知火沿岸、鹿児島県川内市に到り、さらに鹿児島市を経て国府市に達している。この点よりみて、十二、三万ヘクタールに達する熊本県沿岸地域は、鹿児島県のたばこ栽培地域ときわめて類似しているにもかかわらず、実情は水稲晩化栽培地としてのみに利用されている。
 この地域は七月末までに田植しても、品質、収量に何ら差しつかえないのみならず、水田作たばこは病害、連作等より考えても、かえつて適合していると確信される。よつて、すみやかにこの地域に対して、たばこの栽培を奨励、かつ増反されることを要望するが、政府の所見如何。