質問主意書

第26回国会(常会)

答弁書


答弁書第一五号

内閣参質第一五号
  昭和三十二年五月十九日

内閣総理大臣 岸 信介      


       参議院議長 松野 鶴平 殿

参議院議員松浦清一君提出わが国石油輸送に対する外国資本の支配力強化に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員松浦清一君提出わが国石油輸送に対する外国資本の支配力強化に関する質問に対する答弁書

(一) について 御指摘の如き懸念があるので、日本籍タンカーの利用度向上によるわが国石油輸送の安定を図る所存である。

(二)(三) について 現在計画中の日本籍タンカーの船腹が整備されれば、昭和三十六年頃にはわが国石油輸入量の大半を輸送することができる見透しであるがそれまでの間、外国籍タンカーを用船することはやむをえないものと考える。
 しかしながら、余りにも長期にわたる外国船の用船は、日本船主の建造意欲を阻害すると同時に、運賃外貨の流出、国際収支の悪化をきたす虞れがあると考えるので、かかる長期用船は必要最少限度に止めらるべきものと考える。

(四) について 前記(二)に述べた如く、長期にわたる外国船の用船は必要最少限度に抑制すると共に、日本籍タンカーの国際競争力の培養については、長期、低利な財政資金による建造その他の助成策を推進し一層国際競争力の増強となるよう努力したい。