質問主意書

第22回国会(特別会)

答弁書


答弁書第九号

内閣参質第九号
  昭和三十年七月二十二日

内閣総理大臣 鳩山 一郎      


       参議院議長 河井 彌八 殿

参議院議員木下源吾君提出アメリカ合衆国より要請せられたる航空基地拡張の問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員木下源吾君提出アメリカ合衆国より要請せられたる航空基地拡張の問題に関する質問に対する答弁書

一、政府は、施設及び区域の拡張をしようとする場合には、常に忍耐と国民の理解の下に実施する方針であるが、いかようにしても所有者の承諾が得られない場合は、政府は、その拡張が日米安全保障条約の目的を達成するため緊急に必要ありと認めるときは、やむを得ず法による使用又は収用を行う。
 右の使用又は収用は、拡張予定地の個々の実情に応じ、施設及び区域の拡張のためこうむる所有者の損失の補償等を十分考慮の上実施する。

二、現在問題となつている五ケ所の航空基地のうち、小牧飛行場については立入調査は終了したが拡張区域等につき目下検討中であり、又他の四飛行場については立入調査未了であるから、いずれも法に基く強制収用の要否を判断し得る時機に至つていない。