質問主意書

第22回国会(特別会)

答弁書


答弁書第六号

内閣参質第六号
   昭和三十年六月二十八日

内閣総理大臣 鳩山 一郎      


       参議院議長 河井 彌八 殿

参議院議員鈴木一君提出建設省直轄堰堤工事補償に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。



   参議院議員鈴木一君提出建設省直轄堰堤工事補償に関する質問に対する答弁書

 政府は現在鬼怒川外十三河川に多目的ダムを建設中であるが、これが補償については、「建設省の直轄の公共事業の施行に伴う損失補償基準(昭和二十九年五月十九日訓令第九号)」に基いてそれぞれ客観的な評価を行い、これを協議額として水没関係人と充分協議し、両者合意の上最終的な補償額を決定している。
 従つて御指摘の(1)のような正直者が馬鹿をみたというような事態はない。
 又(2)については前記の基準に基き公正妥当であることを期しているが各地方の実状に良く即応して行わなければならないものであり、その生活の実態並びに近傍に置ける類似財産の売買の実例等を勘案して補償が決定されるものであるのでそれぞれの地方の特殊事情により相当の差異のあることは止むを得ないものである。
 なお、(3)について両ダムにおける水没者世帯別の補償金額には、著しい差異は認められない。