質問主意書

第8回国会(臨時会)

質問主意書


質問第一号

生松脂採取の促進に関する質問主意書

右の質問主意書を国会法第七十四条によつて提出する。

  昭和二十五年七月十二日

三好 始      

       参議院議長 佐藤 尚武 殿



   生松脂採取の促進に関する質問主意書

 地形的に山林の多いわが国にとつて、産業的に山林を活用することは、当然努力さるべき問題であるが、この一部としての生松脂採取については、必ずしも満足すべき状態にあるとは言えないようである。生松脂を精製したロジン、テレピン油が数十種に及ぶ工業的な用途をもち、その需要は戦前から戦時中にかけ一ケ年三万トンを超えていたと称されるのであるが、内地生産は需要に遥かに及ばない情態であつた。今日においても、生産は到底需要を満たすに足らず、輸入を見つつあるようであるが、これらは、生松脂採取の促進を政策的に、採上げることによつて、解決し得る問題ではないかと考えられる。

 右に関し、左記諸項につき政府の明確な答弁を求めたい。

一、ロジン、テレピン油の国内年間需要量並びにその趨勢

二、戦後におけるロジン、テレピン油の毎年の輸入数量並びに価格

三、戦時中並びに戦後におけるロジン、テレピン油の年間国内生産量とその趨勢

四、生松脂採取を促進するため、国有林、公私有林に亘つて、採取適地を調査し、合理的採取の指導を行う方途を講ずるとともに、採取適地認定地区内の松樹伐採にある程度の認可制度をとる等の方法が考えられるが、これらに関する政府の所見を承りたい。